暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
虚空爆破
Trick13__実は私、薬が効かない体質なんです
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「これをお姉様が・・?」

白井はデパート内の爆発の現場にいた。

その現場のすぐ近くに爆発から無傷の空間がある。

御坂を含めた4人がいた空間。

(お姉様は電撃使い(エレクトロマスター)。能力をどう使ったら
 こういう風になりますの?)

御坂の能力は白井が一番知っていると言ってもよい。

その白井ですらこの現状がどうやって作られたか予想がつかないのだ。

そして、

(そして、なにより、“もう一か所の無傷の空間”)

白井は今いる場所から離れたところにある、信乃がいた空間を見た。

空間移動(テレポート)でも、発火能力(パイロキネシス)でも
 爆発を消し去るなんて不可能ですの)

そこには同じように無傷の空間があった。

(あの方の能力は一体なんですの?)



****************************************



爆発の直前


信乃は両手を前に向けて構えた。

そして、勢いよく両手が前に出された。

発生したのは


≪風のバリア≫


そもそも風とはなにか
風とはなぜ起こるのか


風は空気の流れで発生する

空気は、空は人が思う以上に柔らかい

ほんの少しでも空の密度が違えば、密度差を埋めるために空気は移動する

 それが風


そして空気もまた、風が積み重なって出来ている


風が起こすにはどうすればいいのか


密度差をおこす? 温度差を作る?


ちがう 方法はそれだけではない


大切なのは“面”


空気と空気の密度の隙間

風と風のスキマ

その、境界線


ほんの少し、手を添えてやれば、風はいともたやすくその流れを変える

ほんの少し、手を添えてやれば、風はいともたやすくその形を変える

ほんの少し、手を添えてやれば、風はいともたやすく


操ることができる。




信乃は手を出したのではなく、風の面に手を添えたのだ。

「翼の道(ウィング・ロード)

  Trick - Feather Dome - 」


発生させた風のバリア。

たかが風で作り出したとは思えない程の強靭な防御。

バリアにより爆風を防いだ。


しかし、室内では大気の違いが少なく風と風のスキマも少ない。

さらに本来はA・Tを使って出す(トリック)

体の踏ん張りも弱く、十全な防御を出す事が出来なかった。

信乃の両手は爆発の影響を受けて、火傷と切り傷で血まみれになった。





「ふぅ・・・・

 なんとか、成功したみたいだな」

自傷気味に笑いながら信乃は言った
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