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正体不明の怪物
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をあけようとする。しかし、ミナトが大鎌でその口を縫いとめるように突き刺した。

「グボルァ!!」

 ジャバウォックはブレスを吐き出せずに口の中で暴発する。

「まだ行くぜ!!」

 ゲツガは腕を軽く振ると袖から短剣を取り出した。そしてジャバウォックの目に突き刺すとそれを足場にさらに高くジャンプした。

「ミナト鎖寄越せ!」

「何するか知らないけどホラよ!!」

 そう言ってゲツガに向けて鎖を投げるゲツガは鎖を取ると片方に短槍の先に引っ掛けてジャバウォックの足にあて鎖を撃ちつけた。その後片方の端っこを持つと天井に引っ付いた。

「何する気だよ……」

 大体は予想は付いているがまさか出来るとは思っていない。ジャバウォックはゲツガに向けてラッシュをしにいく。

「ウォォォォォォォ!!」

 しかしゲツガはそれを使って弾いていた。そしてラッシュが終わると同時に支えが失われてゲツガは地面へと落ちていく。シャンデリアに鎖を通しながら。

「よし、もう、このくらいの体力ならいけるだろ、ミナト!とどめさせよ!!」

 ゲツガがそう叫ぶと鎖を引っ張った。相当な筋力値のせいなのかジャバウォックの片足が持ち上がると同時に巨体が持ち上がって逆さ吊りになった。

「ギガ!?」

 さすがに自分の巨体が逆さ吊りになっているのにジャバウォックも混乱していた。しかし、このようなことに驚いてはせっかくのチャンスが無駄になる。ミナトは使い魔たちによって一時的パワーアップした力でジャバウォックの首に向けて大鎌を振るう。

「これでさよならだ」

 そう言って振るう大鎌によってジャバウォックの首がとび、HPがすべてなくなってポリゴン片になった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「ゲツガ、お前ってホント規格外の筋力値してるんだな。あんな巨体を持ち上げるなんてふざけてるにもほどがあるだろ」

「いやあれはシャンデリアに引っ掛けたから出来たことだから、実際は出来るかどうかわからん」

「よく言うよ」

 ミナトはそう言って、使い魔たちをねぎらっていた。とその時から一枚の紙切れが落ちてきた。

「ようやく来たか……」

「どうしたんだ、ゲツガ?」

「ようやくこれが出てきたんだ」

 そう言って落ちてくるチケットを取ってミナトに見せる。

「これだっけ?ゲツガが戻るために必要なものって」

「ああ」

「まあ、帰るのを見るまで信じられないんだけどな」

「まあもう少しで分かるさ」

 そう言ってゲツガは立ち上がる。そしてミナトの使い魔たちの頭を撫でる。とその時ちょうど、チケットが光りだした。

「じゃ、ここでお別れだな」

「まさかそれが本物だったなんてな」

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