正体不明の怪物
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だったらチェシュ猫は敵じゃないってことになるんじゃないか?」
確かに不思議の国のアリスではチェシュ猫は敵ではなかった。まあトランプの兵士は敵だったけど。
「ということは、チェシュ猫は敵じゃないってことか?」
「まあ確かに不思議のアリスでは道を教えてくれるだけで特に何もしなかった気がするが……」
そう言ってチェシュ猫を見ると特に変った様子はなくに童話どおりのにやついた笑みを浮かべているだけであった。
そしてチェシュ猫はゲツガとミナトに見られるとようやく動き始める。攻撃をしてくるかと思えば何もせずにゲツガとミナトの間を通っていくだけでどこかに消えて行ってしまった。
「つまり、あれは倒せないイベントモンスターってことでいいのか?」
「たぶんそれであってるんじゃないか?とにかく案内されたってことはここに何かいるってことだな」
「そうなんだろうな」
ゲツガとミナトは扉から出てくる気配でここがボスだと悟る。
「ようやく終わりのところまで来たってことか」
「そうだな。さっさと終わらせて帰るぞ」
そして二人は扉を蹴り開けた。中は最初は暗かったが途中で視界が切り替わり見えるようになる。奥に玉座に座った子供のような人物がいた。しかし、出ているカーソルがNPCやプレイヤーではなくモンスターだ。
名は、《The Red Queen》。赤の女王というなんとも分かりやすい名前だ。
「そんな汚い姿で私の城に足を踏み入れるなんて汚らわしいのかしら」
「いきなりのご挨拶だな。小さいばあさん」
「ほんとだな。いきなり入ってきてあの言葉はないだろ」
ゲツガとミナトはともに武器を取り出す。ミナトは鎖と大鎌を。ゲツガは弓と短槍を。そしてそれを見たレッドクイーンは玉座から立ち上がる。
「戦う気?その気なら私も容赦しないわよ。出てきなさい!!」
赤の女王がそう叫ぶと横の柱からたくさんのトランプの兵士が出てくる。そして自分の目の前に兵士たちを集めると叫んだ。
「さあ、あの汚らわしいものたちの首をはねよ!!」
「首をはねる?出来るもんならやってみろ、逆にその首跳ね飛ばしてやるから!」
「その通りだな。出来るもんならな!!」
ミナトがそう言って突っ込んでいく。ゲツガもその後にそう言うと素早く短槍を番えた。それが開戦の合図となった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ミナトが最初に手前のトランプの兵士の首を刈り取る。しかし大量の敵には大鎌は少し不利かもしれない。しかし、それを補ってくれるのが使い魔たちだ。アリスをはじめとした使い魔たちは自分の小さな体でヒールをしてくれたり敵の注意を引いてくれる。しかし、それでもこの数だとさすがに厳しいためダ
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