第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第25話:再会不満
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
(大灯台)
アローSIDE
トルネコのオッサンがこれ見よがしに灯台の事を嘆いた為、心優しいリューラが灯台平定に名乗りを上げた。
案の定オッサンは付いてこず、危うくリューラ一人で危険地帯へ赴く事になりそうだったが、オイラがそんな事をさせるはずがない!
戦力として役に立たなくても、盾代わりにはなれるだろう……リューラが傷付かずに済むのなら、オイラは辛いと感じない!
そんな想いでリューラと一緒に灯台へ来たが、此処の魔物の多さは半端じゃなく、あのリューラですら大苦戦をしている。
どうやらオイラはリューラの盾として、ここでサヨナラになりそうだ。
「リュ、リューラ……オイラが敵を引き付けておくから、リューラはその隙に逃げてくれ!」
「な、何言ってる!? アローを見捨てるなんて出来ない!」
やっぱりリューラは優しいなぁ……
「だ、大丈夫だよリューラ……オイラは妖狐。リューラが逃げ切ったところで、モンスター達に幻影を見せてやり過ごすから!」
「し、しかし……」
勿論嘘だ。
好戦的になっている状況下で、オイラの神通力を駆使してもモンスター達に幻影は見せられない……
だが、これ以外にリューラを助ける方法が思いつかない。
「さあ早く逃げろ!」
オイラはリューラを押しやる様に彼女の前に出て、逃げるチャンスを与える。
「やっぱりダメ!」
しかしリューラは逃げ出さず、更に前に出てモンスターの攻撃を一手に引き受ける。
「きゃぁ!」
だがモンスターの激しい攻撃に遭い、大きく腕を怪我して倒れ込む!
「あ、危ないリューラ!!」
更なる追い打ちをかけてくるモンスターからリューラを守る為、倒れた彼女の上に被さり必至でガードをするオイラ……
きっとオイラはこのまま殺されるだろう……
でもリューラがこれ以上傷付くところを見ないですむのは幸いだ。
そんな事を考えていたら………
「ベギラゴン!」
凄まじい火炎がモンスター陣を焼き払い、まだ残っているモンスターとオイラ達の間に、見知らぬ男が割り込んでくる。
周囲を見ると、この男の仲間と思われる連中が各々モンスターを攻撃し、四面楚歌状態だったオイラ達を助けてくれた。
「ベホマラー! ……大丈夫かリューラ!?」
一際強烈な攻撃魔法を放った男が、今度はオイラ達の怪我を一瞬で治しきると、リューラに覆い被さっているオイラを立ち上がらせ、驚き顔のリューラを抱き寄せ無事を確認する。
「良かった……何処にも怪我は無さそうだね」
回復させたクセに怪我の状況を確認する為、リューラの体中を触る男……
何だか腹が立つ! 特に胸を何度も触るから、本当に腹が立つ!
「ウ、ウルフ……どうしてここに!? わ、私は大丈夫……」
「そっか……怪我は無いか。ついでにオッパイも無い
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ