〜異変〜
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俺たちはグレイの後を追って走り、何とか追いついた
そこで、グレイは驚愕の事実を口にした
「ウルは・・・まだ生きている」
絶対氷結。術者の命を犠牲にして対象を封じる氷の造形魔法最強の魔法
その魔法をウルは使い、その体を氷に変えたのだ。つまり、リオンが溶かそうとしているその氷そのものがウルなのだ
「あいつは・・・リオンは・・・そのことに・・・ッ」
気付いてないんだろうな
「・・・グレイ、お前が止めろ。リオンってやつが何者か俺は知らんが、この戦い、お前が絶対にケリつけろよ」
「あったりめぇだ!!!」
いい返事だ
俺はふと、目前に迫る傾いた遺跡に目を向けた
・・・ん?傾いた?
「ちょ!?なんで遺跡が傾いてんのよ!?」
「おそらくナツだ。こんなこと、狙ってやったのかどうか疑わしいが、今は名案だ」
「何故だ?」
「ムーンドリップが当たらないだろう?」
途中参加の俺にもよくわかる
つまり、デリオラを復活させようとムーンドリップを使ってんだな
と、その時
「・・・覇っ!」
草陰に魔法を放つ
「どうしたのクルス!?」
「下がれルーシィ・・・出てこいよ、そこに居るんだろ?」
がさがさと音を立てながら大量の魔道士が現れた
どうやらリオンの仲間の様だ
「ここは俺がやる。お前らは先に行け」
「ちょ!?いくらクルスでも無理があるよ!おいらはいても意味ないけど、せめてルーシィぐらい・・・」
「いや、大丈夫だ」
早く行ってくれないか・・・さっきから体がおかしい・・・ッ!
「・・・任せていいのだな?」
「あぁ」
エルザは軽くうなずき、グレイたちを連れていった
「仲間を逃がしたか!」
魔具を構えた魔道士が言う
「?何言ってんだ・・・お前らは実験台だ。今、俺の体は疼いて疼いてたまんねぇンだ・・・!!」
俺の体からは白い魔力がにじみ出ていた―――
その姿は異形だった
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