第1部
ジュエルシード事件編
第1話 働かざる者食うべからず
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かったら僕達まともに機能してないでしょうね」
全くどちらが疫病神なのか分からない。
それはそうと、こうして日がな一日ずっと此処で座りっぱなしと言うのも小説的に辛い。万事屋なのだから何かしら仕事が欲しい所なのだが―――
生憎万事屋の電話には一本も電話が引っ掛からない。つまり仕事がないのだ。仕事がなければイベントもない、ただ延々とこの二人の無駄なトークを見せなければならないと言うのは読者も作者も辛い。
「どうすんですか? これじゃ僕達の給料だって危ういですよ」
「わぁってるよんなこたぁよぉ! だが仕事がないんじゃどうしようもないだろうがよぉ」
今まではなのはが外で仕事を持ってきてくれた為にどうにかなった。しかし今日はなのはは神楽と一緒に外で遊びに出掛けている。
こう言う日だけはなのはは普通の子供みたいになってしまい遊びに全神経が行ってしまっている。
その為仕事や万事屋の事などアウト・オブ・眼中になってしまう。
つまり、こう言う日は自分達で仕事を探すしかない。
普段からなのはに頼りっぱなしだったツケが此処で回ってくるのがたまにあるのだから溜まったもんじゃない。
「とにかく、何処かで仕事探しましょうよ。このままじゃ来月の家賃が危ういですよ」
「んな事言ってもよぉ〜。正直言って面倒なんだよなぁ」
「娘におんぶに抱っこされてる駄目親父なんだからこんな時位働いて下さいよ。でないとなのはちゃんに愛想尽かされますよ」
痛いところを突かれたのか、はたまた何も考えてないのか銀時は片手で頭を掻き毟る。自分の指定席に腰を下ろしながら腕を組み何かを考え込んでいた。
だが、新八は分かっている。その姿は外見だけであり実際は何も考えていないと言う事を―――
(本当、こんな駄目人間の元に育てられたなのはちゃんには心底同情するよ)
新八の心の声が木霊する。
まぁそんな訳でこのままだと今日も何もする事なく一日が終わってしまう危険性がある。
しかし、物語には動きがあると言うもの。いつまでもこんな堕落した日々で済む筈がない。
「ただいま〜」
「野郎共! 歌舞伎町の女王神楽様達のお帰りアル! 道を空けるヨロシ!」
外で遊び回っていた年頃の少女二人が帰って来た。よほど楽しく遊んだのだろう二人共満面の笑みであった。年頃のお子様は皆元気はつらつなので羨ましい限りだ。常にエネルギーに満ち溢れておりネガティブなんて言葉が全く似つかわしくないほどだ。
それとは対照的に銀時達の顔は浮かない。正しくお先真っ暗な感じの顔色、常にネガティブ思考まっしぐらな中年親父を彷彿とさせていた。
「相変わらずド暗い顔してるアルなぁお前等。そんな顔してたんじゃ運が逃げちまうアルよ! お前等今日は外で寝るヨロシ」
「てめ
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