第1章
旧校舎のディアボロス
第21話 遊びに行こうぜ!
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「それで、話って何かしら?」
俺は今、部室で部長と副部長の二人と話していた。
「この町に潜んでいる堕天使達の事です」
「その堕天使達がどうかしたのですか?」
「お二人とも、気にはなりませんか?複数の堕天使が部長の領土であるこの町に潜伏している事が」
「確かに気にはなっているわ」
「まず、奴らは堕天使達のトップに黙ってこの町にいます」
「ッ!?詳しく聞かせてちょうだい」
「奴らはある計画の為にこの町に潜伏しています」
「計画ですか?」
「はい。その要になるのがアーシア・アルジェントと言う名のシスターです」
「彼女が?でも、あの『はぐれ悪魔祓い』は彼女の対して容赦が無かったわよ」
「あいつはそうですが、堕天使達はそうはいかなかったです。ちょっとやり過ぎでしたが、彼女を人質にしたら堕天使達はあっさりと動きを止めました」
「……一体、彼女の何が?」
「彼女自身はどうでもいいんですよ、奴らは。奴らが欲しているのは彼女が持つ物です。イッセーの話を覚えてますか?」
「ええ……ッ!もしかして……」
「はい。イッセーは彼女がケガをした子供の傷を特殊な力で治したと。その時、イッセーは左腕が疼いたと」
「神器……」
「はい。おそらく彼女が持つのは『聖母の微笑』でしょう」
「……『聖母の微笑』。確か治療系の…」
「はい。それも悪魔や堕天使をも治療する事ができます」
「なるほど。だいたい読めてきたわ」
「神の祝福を得られない堕天使達にとってはまさに貴重な物でしょう。しかし、今度はアーシアに問題が出るんです」
「どう言う事?」
「彼女は優しすぎる。実際、あのフリードからイッセーを庇ってましたからね」
「そうなると、自分達の思い通りに動かないって訳ね」
「ええ。ならどうするか。答えは簡単です」
「まさか!」
「ええ。彼女から神器を抜き取り、自分達の物にするんです」
「でも、そんな事をしたら…」
「ええ。アーシアは死にます。奴らにとっては、アーシアは神器を自分達の所に置いておく為の物入れ。神器が自分達の手元にあれば、アーシアの命なんてどうでも良い物なんでしょう」
「「………」」
俺の言葉に二人が黙る。
いくら敵側のシスターと言えど、出世のために殺されるのは余りにも非道すぎるからな。
「場所がこの町になったのは、たぶん、偶然でしょう」
「どういう事?」
「イッセーがアーシアに案内した教会は、ずいぶん昔に廃棄された物なんです。廃棄されてから最近まで堕天使の気配は無かった。つまり丁度良い訳です。上に黙って儀式をするには」
「つまり
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