千李の決意
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らね。
千李は拳の嵐がやんだ一瞬の隙を突きマキに接近し拳を放った。
「しまっ!?」
「はい終了」
千李が言うと同時にマキは大きく後ろに吹き飛ばされた。
その光景に恋奈含めその場にいた全員は開いた口がふさがらなかった。
何せあの腰越マキが吹っ飛ばされたのだこれに驚かないものはここ湘南にはいないだろう。
「いい加減その殴りかかるクセ直して欲しいんだけど?」
千李はマキに近づきながら毒づくとマキはせき混じりにいった。
「ゲホッ。仕方ねぇだろ……ゴホっ……クセなんだからなおんねえんだよ」
「いやいや。直す努力をしなさいよ」
冷静に突っ込む千李だがその顔はどこか嬉しそうでもあり楽しそうだった。
するとマキはおもむろに立ち上がりきびすを返した。
「もういくの?」
「ああ。これ以上いても仕方ねぇしな。次は絶対私が勝つからな千李」
「はいはい。たまには家に顔出しなさいよ」
千李が言うがマキはそれに「うっせ」とだけ言うとすぐにどこかへ消えてしまった。
残された千李も極楽院に戻ろうと帰ろうとするがそれを恋奈がとめた。
「待ちなさい!!あんたと腰越はどういう関係なの!?」
「ん〜?ただの幼馴染だよ。じゃあね片瀬恋奈ちゃん。覚えとくよ」
そういうと千李は跳び立った。
「なんなのよあいつはーーーーー!!!?」
恋奈の叫びが夜の湘南に響くがそれも波の音にかき消されすぐに消えた。
翌日
千李と瑠奈そして三大の三人は茶の間に集まっていた。
……さてどうしたものかやっぱりストレートに。
千李がいまだに悩んでいると三大がそれをせかした。
「ほれ、センちゃん瑠奈がまっとるじゃろう」
「ああもう!わかったわよ」
千李は言うと軽く咳払いをし先ほどからじっとこちらを見つめている瑠奈に向き直った。
その様子に瑠奈も触発されたのか目から子供らしさが消え真剣な面持ちになった。
軽く深呼吸し千李は瑠奈に告げた。
「瑠奈ちゃ……いえ、瑠奈?昨日私がお風呂で言ったこと覚えてる?」
「うん。お母さんが出来たらうれしいっていうこと?」
瑠奈の言葉に千李は「そう」といって頷いた。
そして千李は核心を言った。
「そのお母さんが出来るってことなんだけどね。……私が貴女のお母さんになるのよ」
「え?」
千李の発言に瑠奈は目を丸くした。
確かに昨日まで一緒に遊んでくれていた人がいきなりお母さんだなどといわれれば誰でも驚く。
「瑠奈はそれでもいい?」
千李の問いに瑠奈の瞳に見る見るうちに涙が溜まっていった。
それはもう今にも零れ
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