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鋼殻のレギオス IFの物語
四話
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「ええ、クォルラフィン卿。では僕はこれで」

 グレンダンの頂点でもある天剣の一人に対し、この態度は失礼かもしれないがそんなことを考えている場合ではない
 レイフォンの感が、幾つもの戦場で培ってきた第六感が、この場に居続けるのは危険だと全力で警告を鳴らしている
 そのため足早にこの場を離れようとするが、その望みは叶わなかった

「まあ、待ちたまえ」

 そう言われると同時に肩を掴まれて止まらされる。その手の力の強さから考えるに逃がすつもりはないのだろうと判断し、諦めて向き直る

「あの、これから帰らなきゃいけないんですが、何のご用でしょうか?」

 その言葉を聞くと同時に、待ってましたと言わんばかりの笑顔でサヴァリスは言い放った

「僕と殺し合わないかい?」
「はい?」

 いきなりの発言に反射的に疑問が口から出る。と同時に振るわれた拳を紙一重で反射的によける

「ちょ!え?え?」
「いやぁ、まさか受けてもらえるとは。嬉しいですね。どんどん行きますよ」
「ちょ、や、は、ひぃ!? あ、あれは違います!」

 こちらの声など聞こえていない、とばかりに迫りくる猛攻を、荷物を持ったままレイフォンはひたすらにかわす

「なんで、こんなこと、するんですか!?」
「いえ、この間の戦場以来気になっていましてね。強い相手とは一度、殺しあってみたいと思いませんか?」
「僕は思いません!」
「それは残念。ですが、此処までだとは思いませんでした。少し、本気を出させてもらいます」

 その言葉と同時に、少しずつ速さが増す。それを必死でかわしながら、かわすごとに笑みが深くなっていくサヴァリスの顔を見てレイフォンは泣きそうになりながら必死で考える

(無理!こっちは全力でかわしているけどまだ向こうは余力がありそうだし、すぐに避けきれなくなる!早く逃げないと!)

 リーリンごめん、と心の中で呟き、両手で抱えていた袋を片手で落とさないように強く抱え直し、空いた右手で錬金鋼を復元する
 何をするか気になったのだろう。笑みをより一層深くしながら、サヴァリスは動きを止め、少し距離を置いてこちらを見ている。周囲を見てみれば、いつの間にか人気のない町はずれにまで来ている
 それを好機と思い、剣を地面に向けて振り下ろし、舞い上がった瓦礫や土砂を戦声で持って弾き、幾多もの閃断を放ち疾影を使いながら相手に近づく
 相手の視界を隠し、疾影と閃断によって気配を隠し、レイフォンがサヴァリスを自分の間合いに捉える瞬間、旋剄によって近づく気配を作りだし、

????内力系活剄  旋剄

 全力で背後に向かって全力の旋剄を使い、路地に入ると同時に殺剄を使い、レイフォンは逃げ出した



「逃げられてしまいましたか」

 
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