魔法先生ネギま!
0283話
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っていた。
「良かったね、円。いい歌声だってさ」
「ひゅーひゅー」
「ちょっと、2人共!」
「キャー、アクセル君、たすけてー」
拳を振り上げた釘宮から逃げるように、柿崎が棒読みな台詞を口にしながら俺の背後へと回り込む……と言うか、俺を自分の膝の上に抱え込む。
「ちょっと、美砂!」
「ふふーん。ツンデレクギミー破れたりだね」
「クギミー言うな! 後、ツンデレでもないわよっ!」
そんな釘宮の言葉を聞き流しながら、テーブルの上にあるフライドポテトを摘んで俺の前へと持ってくる。
「はい、アクセル君。あーん」
「……」
この場合はやっぱり食べないと場が収まらないんだろうな。以前レモンにやられた時と同じで。
「あーん」
内心で溜息を吐きながら、口を開いて差し出されたフライドポテトを口の中に入れる。
「ひゃんっ!」
だが、どういうミスかフライドポテトと一緒に指まで口の中に入れて舌で絡め取り、その感触に柿崎が悲鳴を上げた。何と言うか、普段の大人の女ぶっている柿崎にしては妙に可愛い声だった。
「美砂、変な声を上げない! アクセル君も、それはセクハラだよ?」
「いや、そう言われても……」
「そうそう。セクハラは女が嫌な場合成立するんでしょ? なら大丈夫。私はそんなに嫌じゃなかったから」
微妙に頬を赤くした柿崎を見て、釘宮が頬に一筋の汗を垂らす。
「美砂、あんたもしかして……」
「え? 何?」
「美砂、顔が赤くなってるよ?」
椎名の指摘に顔を引きつらせる釘宮。
「いいんちょの同類って私じゃなくてあんたなんじゃ……」
「は? 無い無い。確かにアクセル君の舌はちょっとその……ゾクリとしたのは認めるけど私の守備範囲は……え? あれ?」
そこまで言って何かを考え込む柿崎。その様子を横目に、その膝の上から降りて元の場所へと戻る事に成功する。
そんな俺を見ていた釘宮と椎名だったが、すぐに気を取り直すように再びカラオケへと集中していく。
そしてその後は特に変な空気になる事も無く5時間たっぷりとカラオケを楽しんだ……と言うか、楽しまされたのだった。
ちなみに昼食に関してはカラオケ店の料理を注文したんだが、アクセルに転生してから初めての焼きそばを始めとした料理をたっぷりと楽しんだ。
この日、寮に戻ったら何故かネギ王子説とかいうのが流れていたのはまぁ、余談である。
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