暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
魔法先生ネギま!
0283話
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「取りあえず8時間でいいよね」

 そう、柿崎の声が聞こえるまではそう思っていたのだ。

「ちょっと待て! 8時間!?」
「ん? そうだよ。このくらい普通だよね?」
「いや、それはあんた達だけだから」

 顔を覆いながら柿崎と椎名へと突っ込みを入れる釘宮。こういう所がこの3人組の中で苦労性と言うか、常識人と言うか……どことなくあやかの『いいんちょってばいい人なんだけどねぇ』みたいな雰囲気が漂っているような気がする。
 その後、釘宮の拳による粘り強い交渉でカラオケは5時間になった。現在が10時ちょっと過ぎなので、午後3時くらいまでか。





「はい、アクセル君」

 個室に入った途端柿崎に渡されたのはマイクとリモコン。

「俺、カラオケ初体験って言ったと思うんだが」
「まぁまぁ。取りあえずはアクセル君の実力を見る……聴く? 為にって事よ。ほらほら、何歌う?」

 そう言われてテーブルの上に置かれてあるリクエスト番号の書かれてある本のページをめくってみる。
 パッと見、俺の知ってる曲は殆ど無い。と言うか、それも前世で知ってる曲って意味だが。
 パラパラと適当にめくっていくと、ようやく知っている曲を発見したのでそれを入力。
 すぐに前奏が始まり、マイクを持ってステージの上へと移動する。





「う、うーん……何て言うか、微妙? いや、下手じゃないんだよ。それは確か。でも、上手くもないと言うか……やっぱり微妙?」

 それが俺の人生初のカラオケの評価だった。
 釘宮のその評価を聞き、柿崎と椎名は苦笑を浮かべている。

「あはははは。頭良し、運動良しのアクセル君にも弱点はあったか。……まぁ、そこまで完璧超人じゃちょっと引くしね」
「完璧超人、ねぇ……」

 柿崎の言葉に内心首を傾げる。個人的には自分の事をとても完璧超人だとは思えないのだ。特にアクセルに転生してからのアルコールの弱さは致命的なまでの弱点だろう。……もっとも、幼児化している今はまずそれが表沙汰になる事はないだろうが。

「じゃ、次は私達の美声を聴かせてあげよう! 私の歌を聴けぇっ!」

 柿崎はそう宣言し、既に暗記しているのかリクエスト番号の載ってる本を見もせずにリモコンで番号を入力していく。そしてやがて流れ始めたのは、よく街で流れている流行りの歌だった。
 確かに自分で言うだけあって、その声は美声と言ってもいいだろう。

「うわ、さすが美砂。伊達にコーラス部って訳じゃないわね」
「コーラス部?」

 釘宮の呟きに、思わず尋ねる。

「あれ、アクセル君は知らなかったっけ。美砂はチアリーディング部の他にもコーラス部に入ってるんだよ」
「なるほど、道理で……」

 その後は柿崎が歌い終わる
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