第零章 【Origin】
三話
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い!)
前方の汚染獣に向かうのと同時に、手に握る錬金鋼に手加減を抜いた剄を込める
──外力系衝剄 ・轟剣
通常よりも遥かに大きな剄の剣によって一刀の下に敵を両断、同時に旋剄で距離をとりつつ赤くなり今にも爆発しそうな剣を基礎状態に戻し、念のために予備の青石錬金鋼を復元する
(よかった、なんとか壊れずに済んだ。後は僕も撤退すれば────ッ!!)
直ぐさま撤退しようとした瞬間、背後に発生した莫大な剄を感じ振り返る
「全員撤退したと聞いたんですがね。雑魚の露払いかと思えば、随分と面白いものを見させて貰いましたよ」
見るものを威圧するほどの剄量に、防護服に縫い付けられた個別の紋章、白く輝く手甲
「君はたしか、前回の決定戦で優勝した子ですね」
天剣授受者 サヴァリス・クオルラフィン・ルッケンスがそこにいた
「では、頑張って下さい」
「は?」
先程の四期、更に見渡せば恐らく五期だろうと見える雄性体のために彼は出てきたのだろう。大群の際にはたまに有ることだ
それで、彼は今何と言ったのだろう
「雄性体の駆除ですよ。本来は僕の仕事ですが、君なら大丈夫でしょう」
「いやいやいや、何で僕なんですか!?無理ですよ!」
「君が戦っている所が見たいからです。先程四期を倒したじゃないですか」
「ですが──」
「安心して下さい。危なくなったら助けますので」
そういいつつ、手甲に剄が込められるのを感じて黙る
危なくなったらも何も、断ればその一撃が汚染獣ではなく自分に向かってきそうなのを感じ、少し泣きそうになりながら汚染獣の方を向いて錬金鋼を構える
「雌性体の方には他の者が向かっていますから、時間を心配する必要はありませんよ」
つまりそのまま観戦ですかそうですか
そういえばクオルラフィン卿は戦闘狂って噂だったなーと思い出しつつ、防護服の上からでも笑っているのがわかる相手に送り出されながらレイフォンは涙を堪えて戦場に戻った
「いい動きですねえ。決定戦では違和感がありましたがやはり力を抑えていましたか」
せっかく込めたのだからと群れに対して一発放ち、四期一体と幼性体を幾つか潰してサヴァリスはレイフォンの戦いを観戦していた
先程後ろから自分が放った一撃にも反応したし、見る限り優勢を保っている
天剣授受者等といった例外を除けば、本来幾人かで組んで当たるのが普通であり、四期五期ともなれば特にその傾向が強いというのに一人で当たり前の様に対応している
そのことがレイフォンのレベルの高さを表し、剄量の事から言っても天剣にさえ相当するだろう
「彼が同僚になったらどうなるでしょうかね。一応女王陛下に
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