暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第23話 ビーター
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仕方も知らないような連中だったよ。……そう初心者(ニュービー)。中には新しい物好きの連中もいた。今日みたいな戦い方ができるお前ら達の方が遥かに優秀だ」

 それは侮蔑極まる物言いだ。この世界に来た、全てのプレイヤー達全員を。

 そのリュウキの言葉に皆が押し黙った。この部屋の空気は、まるでBOSS戦の時の様に空気が一気に張り詰め、緊張感を生んでいた。

 リュウキはそれを確認すると、意図的な冷笑浮かべ続ける。

「――オレは他の連中とは格が違う。あの時。β時代に 2ヶ月の期間で登った層は16層。 他の連中は付いてこれなかったよ。当然だ……。オレに付いて来たら来たで、何も出来ず即効で死ぬんだからな。そしてあのBOSSが使用していた刀、あれは10層の敵……だったかな? だから知っていたんだよ。初めから情報を渡せ……? 意図的に隠した? そんな事する必要さえない。 1層目のBOSS戦でいきなり10層レベルのスキルが出る事は、流石のオレも驚いたがな」

 軽く首を振ると、再び冷笑。……というより冷徹な表情に感じた。皆は本能的に悪寒が走る。この仮想世界で、同じ人間とは思えなくなってしまう程に。……そう、化物の様に感じるのだ。
 それは、信頼をし、戦いを終えた後に賞賛を送ったエギルも同じだった。

「それとな……エギル」

 リュウキはエギルの方を見た。

「ッ! ………」

 エギルは、リュウキに呼ばれて思わず押し黙ってしまった。今の冷徹な感じが、化物に感じたそれが、嘘のようだからだ。
 
 声、そしてその仕草から感じる、それ とは裏腹にエギルを見る彼の目は、『申し訳ない』と、そう謝っている様にも見えたから。

 驚いていたのは、エギルだけじゃない。言葉を遮られたレイナもそう、そしてアスナも。 でも、リュウキの顔を見たら、すぐに判った。それだけで、よく判ったのだ。

 リュウキが、彼らを見たのは一瞬だけ。更に驚愕の事実を告げた。

「アンタが手にした情報……1000コル分のな、アレの情報をアルゴに渡したのはオレだ」
「「「「!!!!」」」」

 リュウキのその言葉に、場にいた全員が驚いていた。怒りよりも、驚きが勝る程に。エギルの話後、あの攻略本は、皆が確認していたのだ。いや、エギルの話を聞いて、すぐに買いに行った者プレイヤーもいる。その内容は、β時代と今の差を主に書いていた。

 なぜ、こんな短期間でできるのだろうか? と、疑問にも思ったが、何人もいるのだろう。結論は勿論、βテスター達、大人数で稼ぐ為に行ったのだろう、と解釈をしていた。だが、目の前の男が1人で提供したといっている。

 そして、それは、嘘には見えなかった。嘘だとしても、嘘をつく理由が判らなかった。

「情報の売買を生業としている
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