第7話 使い魔を得る
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体の分身による5倍速の経験の蓄積の成果が大きい。
☆ ★ ☆
そんなある日、使い魔を得た。
その日の修行も一段落し、敷地内にある森の中で「絶」状態で休憩している時だった。
いきなり、目の前で輝く魔法陣が展開された。
なんだ? といぶかしんでいると魔法陣から1匹の猫が現れる。
「な〜ぅ」と弱々しく鳴く猫を恐る恐る近づいて抱き上げる。
ただ、衰弱してるのか今にも消えそうだ。
というか、比喩ではなく、なんか透けてないか、この猫?
暴れる力も尽きているのか、抱き上げられるまま身動きもしない。
「フェイト………、プレシア………………」
なんか、喋るよ! この猫!!
いや、これは耳に聞こえたんじゃなく、頭に響いたのか?
魔法陣から出て来るような猫なんで、喋るのはおかしくないんだろうが、透けてるのはまずいんじゃないか?
とりあえず、なんとかしたいとは思うけど、どうすりゃいいんだ?
あーでもない、こーでもないと迷ったあげく、なにかの足しになればと少しずつ猫に「魔力」を分け与える。
魔法陣から出て来たので魔法関係なんじゃないかと考え「魔力」を分け与えたわけだ。
しばらく続けると透けていた部分も減っていき、明らかに存在感も増した気がする。
一度だけ、目を開けた猫が抱えていた指をなめたが、すぐに眠ってしまった。
………まだ暖かいから死んでないよね?
とにかく猫を抱えて急いで家に帰った。
「フェイト」「プレシア」なんて念話で言う猫って、「リニス」だよね………、と思いつつ。
幸い猫屋敷で猫になれているファリンさんによる判断では、衰弱しているだけみたいなので猫用に消化しやすい物を用意してもらい、部屋に連れて行く。
土鍋を1つ借り、タオルを敷き詰め、寝ている猫をそっと置き、猫鍋を作る。
前世でニ○ニ○動画を見て、ニヨニヨしてたのを思い出す。
かわいいなぁと思いつつ、にやにやと見つめてしまった。
夕食時に衰弱した猫を拾ったことを忍義姉さんとすずかに話しておく。
一目見ようと部屋に来るけど、猫は土鍋でお休み中だ。
気がついたら明日にも教えると約束して今日のところは離れてもらう。
「きっとだよ」
とすずかと約束して、後ろ髪を引かれる様子ですずかは部屋に帰る。
夜中、ベッドで寝ていると、「う…。ぅう……。 ここは………?」と声がする。
頭の中に猫の声がイキナリ響くのは、言っては何だがなかなかシュールな体験だ。
「気づいた? 喋れるくらいにはなったみたいだけど、体は大丈夫?」
声をかけながら、土鍋の中でタオルにく
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