『東方晟成』 @
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の邂逅に緊張を隠せなかった。
「ほぉおおおおッ! 『東方』やてッ!? 何ともそそられる名字やな〜♪ 名前は何やろ? 『魔理沙』か!? それとも『霊夢』か!?」
「いや! もしかしたら『美鈴』とか『咲夜』とかかもしれないにゃッ!」
「何で全部「東○project」なんだよ!?」
三馬鹿がキャアキャア盛り上がっていると、教室の扉が開かれ件の転校生がその姿をあらわした。
そして、三馬鹿のうち二人の犯罪者(土御門と青髪)はフリーズした。
転校生は黒板に自分の名前を書き、生徒達全員に向き直り挨拶をした。
「えぇ…と、仙台から越してきました『東方晟成(まさなり)』っス。宜しくお願いします……」
185cmはあろう背丈、制服の上からでもわかる鍛えられた体、少し『彫り』の深い顔立ち、低音の声質、どれをとっても『魔理沙』とか『霊夢』とか『美鈴』とか『咲夜』といった名前が似合わない青年は、生徒達に向けて一礼をした。
「…………あれ? 『魔理沙』は? 『霊夢』は? 美少女は?」
「あ、分かったぜよ。きっと転校生は二人いるんだぜよ。もう一人が『美鈴』か『咲夜』ぜよ」
「おい、現実を見ろお前等」
「こ、小萌先生! もう一人の紹介を、美少女転校生の紹介を早くしてくださぁいッ!」
「じゃ、じゃないと法則が……宇宙の真理がぁッ!」
「転校生は東方ちゃんだけですよ?」
「「NooooOOOOOOOOOOO!!」」
馬鹿の叫びが虚しく響く。件の転校生『東方晟成』は、どういう事態なのか把握できず茫然としていた。そして……
「…………やれやれだぜ……」
ため息混じりに呟いた。
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