五十四 窮地
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ブン太に頼んだのだ。
結果的に守鶴の炎までも消えてしまったが、九喇嘛に意識を乗っ取られていた身としては、状況についてこれなくとも仕方ないだろう。
だが、そのような事態、戦場では関係ない。
【砂手裏剣】の猛攻から身を守る。だが常に動くガマブン太の頭は不安定な足場だ。攻撃を避けようと目まぐるしく動いていた彼女は、何時の間にか端に追い遣られていた。
足を踏み外す。
「うわあああああああっ!!??」
「ナルッ!!」
初めてナルの名を呼んだガマブン太。だが呼び掛けもむなしく彼女の身は落下してゆく。
ぐんぐんと墜落するナル。真っ逆さまへ墜ちてゆく彼女は印を結ぼうと手を動かした。しかし手はなぜか真っ赤に焼け爛れ、ズキズキと痛みを訴えている。九尾のチャクラによって手の皮膚が焼けてしまったのだ。
手の激痛でチャクラを練れない状況下、ナルの視界は再び闇に覆われた。
意識が刈り取られる。
《チッ、このガキ…。ワシの意識を押し退け、自力で主導権を奪い返すとは…》
凄まじい勢いで墜ちていたにも拘らず、彼女は軽やかに地面へ着地した。寸前の切羽詰まった顔とは真逆の表情で、舌打ちする。焼け爛れた手が瞬間的に治癒された。
またもや意識を入れ替えた九喇嘛。しかし流石の彼も身体の主導権を奪った瞬間の攻撃には対処出来なかった。
「死ィねぇえええええッ!!」
ナルが落下した地点のみに放たれた【風遁・練空弾】。空を見上げるや否や襲ってきた空気砲弾に、九喇嘛は思わず身体を強張らせた。
直後、轟音が響き渡る。
ぽっかりと焦土と化した森の一角。地面までもが抉られたその場で、彼女は薄目を開けた。
目の前に巨大な蛙がいた。
《…クソ蛙…。なぜ、》
「…ぐ……ッ。…お前じゃない。わしゃ、ナルを助けたんじゃい…」
ナルを守鶴の攻撃から庇ったガマブン太が息も絶え絶えに言い返す。「クソ蛙」という暴言から、ナルの身体を九尾が乗っ取っているのは知っていたが、それでもガマブン太は身を挺して彼女を守った。しかしながら無理に割り込んだ為、流石に限界がくる。
解けた口寄せの術。ガマブン太の姿が消え、白煙が立ち上る。その煙を暫し仰いでいた九喇嘛は改めて守鶴を睨んだ。目を鋭く光らせる。
《格の違いを見せてやろうか…。この三下がァ!!》
静かに。だが怒りを瞳に宿して、九喇嘛は凄まじいチャクラをその身に纏った。禍々しきチャクラが天を衝く勢いで朱く立ち上る。
ぽこぽこと彼女の身体を覆う鎧の如きチャクラから、まるで尻尾のようなモノが……。
《な……ッ!?》
刹那、九喇嘛は身動き出来なくなった。
自らを縛るソレに、九喇嘛は信じられないと
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