第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第23話:隠し事は苦手ですか?
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さんが馬鹿事を言って誤魔化すと、それを察したリューノちゃんが冷たい口調で言い捨てる。
大変だなぁ……もてる男って!
「冗談だよ……そんなに怒るなよぉ」
「……で、本当は何なのよ!?」
何時ものリューノちゃんなら、この後も執拗に怒っているのだが、彼女もこの町の事が気になるのだろう……早々に引き上げウルフさんの推測を促す。
「ほら海を見てごらん……穏やかだろ?」
「それが?」
確かに穏やかで良い感じの海ですが……それが何でしょうか?
「こんなに海が穏やかなのに、船が一隻も見当たらない。港町として大規模な港が整備されているにも関わらず……港町が港として機能していないから、この町は活気が無く廃れ始めているんだと思うね! ただ……何で港として機能してにのかは判らないけど」
なるほど……言われてみれば確かに船の往来が無い。
何が原因なんだろう?
「ではやはり、取り敢えず造船所に赴いて、関係者達に訳を聞いてみましょう!」
「うん。俺もシン君の意見に賛成だ! もしかしたらトルネコさんも、それが原因で困ってるかもしれないしね」
俺はウルフさんの同意を付けるとみんなを見渡し無言で頷く。
ホフマンさんにも伝わった様で、先ほどよりも早足で造船所へと導いた。
造船所に入って最初に目に付いたのは、ほぼ完成間近の中型船が一隻……
出向の準備と共に細部の仕上げを行っている。
忙しそうに動き回る造船員を一人捕まえ、トルネコさんの事を訪ねてみる。
「ああトルネコのダンナならアッチでみんなに指示を出してるよ」
そう言った造船員の指さす方に目を向けると、良く言えば恰幅の良い男性が……悪く言えばおデブな男が偉そうに指示を出している。
「あのデブがトルネコ? リューラは何処に居るのかしら……」
飾る事のないリューノちゃんの台詞……
本人の前では遠慮してもらいたい。
「あれほどの美人(ネネさん)が、あのデブの何処に惚れたんだ? 男の趣味が最悪なのか、あの人妻?」
ウルフさんもトルネコさんに近付きながら思った事を口に出しています……
周囲が騒がしいのでご本人さんには聞こえて無さそうだけど、トラブルの元だから控えて欲しいのに!
「あ、あの……すみません。貴方がトルネコさんでしょうか?」
ウルフさんやリューノちゃん……ましてやマーニャさんに任せる訳にはいかないので、俺が率先してトルネコさんに話しかけます。
他の人には口を開かせない為に!
「はい、そうですが……あなた方は?」
「お、俺達は………」
口の悪い方々に喋らせない様、俺は慌てて説明する……これまでの事を!
シンSIDE END
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