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ソードアートオンライン 弾かれ者たちの円舞曲
第参話 《第一層ボス攻略戦》〜後編〜
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コボルドロードはキリトとアスナのソードスキルで、コボルドクイーンはシキの死線への一閃で終了し、松明の色が変わったボス部屋では、勝利の余韻に浸る者達が床にへたり込んだり、抱き合ったりしていた。
そんな中、トンガリ頭の男を筆頭に鋭い目つきの少年が取り囲んでいた。
「お前……。どないなことしてあのボス倒したんや」
「………………」
「答えい!」
キバオウの叱咤に、シキは小さく答える。
「知らねえよ」
「知らんやと……? そないなこと、誰が信じるっちゅうねん!」
キバオウは今までのウサを晴らすかのように声を張り上げる。
「まぁまぁ。全員無事で勝てたんだから――」
「勝てたとしても、こんないつ裏切るかも分からへん奴、受け入れられるわけないやろが!」
キバオウはディアベルの諌める声も聞かず、シキを責め続ける。
「大体、お前みたいなんはパーティーの和を乱す。トラブルの火種なんか置いとけるわけ――」
「アンタの言い分は分かったよ。要は俺が消えればいいんだろ? それじゃ大人しく消えてやるよ」
心底どうでもよさそうな態度で言って、シキは右手を振った。ウインドウからコボルドクイーンのラストアタックボーナスで手に入れた片手剣《ブレイド・オブ・カテドラル》を乱暴にディアベルに放る。
「そいつは選別だ。俺が持ってても仕方ないし、お前に渡しておいた方が攻略に役立ててくれそうだからな」
にこりともせず言って、シキは第二層へと続く扉を押し開けた。
無言のままシキは階段を登っていく。
彼の胸中には悲哀など無い。ましてや絶望など皆無だ。ではなぜ彼が無言なのか。
いつか、こんな日が来るような気がしたからだ。
「予想が当たるってのも、あんまり面白くないもんだよなぁ……」
そんな風に自嘲して、シキは階段を登り切った。
登り切った先には扉があった。扉を開け放つと、断崖の頂上に出た。
「…………」
その光景に絶句し、ある光景を思い出した。
それは子供の頃、父親や母親が死ぬ前に一緒に行った山の頂上の光景に、よく似ていた。
「――――よう。元気か?」
そんな声にゆっくり振り向くと、そこにはF隊の皆がいた。
「何で、来た?」
「勿論、仲間だからだ」
当然だとでも言いたげなシンの言葉に絶句する。
「お前ら、ディアベル達の話し、聞いてなかったのか……?」
「聞いてたわよ。でも、シキは別に一緒に来ちゃいけないって言わなかったし、ディアベル達からも言われなかった」
屁理屈ですけどね、とチルノの台詞に苦笑しながらアティが言う。
「……だけど、お前はヒーローだよ。お前がいなかったら、全員生き残ってボスを倒すことなんて、到底できなかった」
「ありがとう。シキ」
アスナやキリト達の言葉にゆっくり頷いて、
「こちらこそ、こんな不甲
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