金曜集会
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そのため一子は毎朝新聞配達をし自分の分の金をちゃんと稼いでいる。
「ところで気になってたんだけど姉さんはどうしてるんだ?」
ふと百代が千李に聞いた。
千李も同じく小遣いなしであるため気になるのだろう。
「私も一応バイトして金は銀行に積んであるわ」
「バイトっていつしたんだよ」
「旅に出てるときに九鬼帝さんとか英雄あたりの護衛」
は?という声が誰からともなく発せられた。
しばらくの沈黙が全員に流れた。
しかしその沈黙を破り大和が口を開いた。
「九鬼帝って英雄の親父!?」
「そうそう。旅に出てたときに最初英雄の護衛を一週間ぐらいしてたんだけど、そのあと帝さんに頼まれて一週間ぐらい合計2週間ぐらいやってたわね」
それを聞いていた全員が驚きを隠せず口が開いたままだった。
だが世界の九鬼財閥のトップの護衛をしていたとなれば驚くのは当たり前だろう。しかもそれをバイトとしてやっていたのだから驚く云々の話ではない。
「それで……どれぐらい稼げたんだ?」
金額が気になった百代が千李に聞いた。
確かに九鬼の仕事となれば金額も相当だ、気になるのは仕方がない。
「えっと確か今あるので3〜4千万ぐらいあるんじゃない?中には命を賭けるような仕事もあったし」
飛び出してきた金額にその場にいた全員が卒倒した。
大和たちが驚愕のまなざしで見ていると「あ、でもドイツ軍人として働いてたときもあるからそれもふまえると……」などと千李の貯蓄はまだまだあるようである。
「そんなにあるんなら、私を少し助けてくれよ〜。主に金銭的に」
百代は驚きから抜け千李に抱きついてくる。
「別にいいけど……月にいくらほしいのよ」
まとわりつく百代をはがそうともせず千李は聞いた。
する百代は声高らかに。
「10万!!」
「なめてんのかお前は?」
百代の発言に千李は鬼神の目をして睨みながら手をゴキゴキと鳴らしながらいった。
「すいませんごめんなさい勘弁してください」
睨みに恐れをなし百代はその場で土下座をした。それだけ恐ろしいのだろう。
「はぁ……、じゃあ3万ぐらいにしときますか」
言うと千李は懐から財布を取り出し百代の手に三万円をポンと置いた。
千李の行動に百代以外のメンバーが「おお」という反応を取った。
三万円という大金を財布からポンと出せるだけの余裕があるということを見せたのだ驚くのは当然。
「高校三年で3万ポンと出す人俺様はじめて見たぜ」
岳人の簡単の声に千李は補足をする。
「英雄はこれ以上の金をポンと出すけどね」
全員が苦笑いを浮かべた。
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