金曜集会
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京や百代たちの下の話に比べるとこちらはずいぶんとホンワカとした空気だった。
そんなことをしているとまたもや千李の結界侵入者が探知された。
「ん。翔一が来たわね、ほら百代そこにいるヤドカリ馬鹿こっちの世界に引っ張り戻しなさいよ」
「ああ。いつまでしゃべってんだ舎弟最後の一人が来たぞ」
百代が大和を殴るとしゃべるのをやめ大和は帰って来た。
いまだに帰ってこない奴もいるがまぁそれは仕方ないだろう。
「ウィース!!」
翔一が先ほどの一子よろしく勢いよく入ってきた。
「待ってたわよ晩ご飯!!!」
千李の膝の上から勢いよく飛び出した一子は翔一につめより大きく言った。
「あーそっちね。全員そろってるみてーだし。はじめるか」
翔一は持っていた荷物をドンッとおいた。
荷物の中に入っていたのは翔一がやっているバイト先であまった大量の寿司だった。
「今日はかなり余ったからな。ガンガン食え」
その言葉に千李がマットレスからゆらりと立ち上がり言った。
「じゃあ。遠慮なく」
千李が言った瞬間大量にあったはずの寿司の半分がごっそりとなくなっていた。
皆が驚く中千李だけ口に入れたものを租借している。
その現状に気づいたメンバーは沈黙を破りいっせいに食べ始めた。
「やべぇ!!?あの速度で千李先輩に食われたらあと一口で全部なくなるぞ!?」
「おい!モロしゃべってねえで早く食えよ!なくなるぞ!!」
「ちょ!?いきなりハードすぎでしょこれ!?」
普段なら箸を使う卓也も今回ばかりは箸を使っていなかった。
千李はいまだに租借中。
「失念していたな。姉さんはかなり喰う事を……ってガクトそれは私のマグロだ!!」
百代は取ろうとしていたマグロを岳人に取られそうになったので岳人の箸をはじいた。
「美味しいけどぜんぜん油断できないなんてー!!」
全員で群がっているためか寿司はあっという間になくなりつつあったが大和はその中から一つを取ろうとしていた。
「ネギトロもらい!!」
大和が手を伸ばす。
だが大和の眼前でネギトロは消えた。
ネギトロが消える前に大和はみた。
白く綺麗な指。
輝く爪。
そして。
目の前を通り過ぎた二つの双丘を。
「ネギトロウマー」
その正体は千李だった。
千李は一口目を食べ終え大和が狙っていた寿司を掠め取ったのだ。
「俺のネギトロ……」
大量にあったはずの寿司はものの5分もかからず完売となった。
「けぷ。んー。ご馳走様、翔一またよろしく」
千李は言うと定位置に戻り腰を下ろした。
「っ
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