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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第十話
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かったら執務官殿殺すからな」
「……わかったわよ」
「ちょっと母さん……!」
「クロノ。こうなったこの人には何を言っても無駄よ」
「おいおいひでぇなあ。まるで交渉する気がねぇみたいな言い方じゃないの」
「事実ないんでしょう。交換条件に息子の命出す時点で」
「クククッ、わかってらっしゃる」
声を出すのではなく、呼吸を鳴らして嗤いながら平然と言い放つフレディに薄ら寒いものを感じるクロノであった。
「まぁ、今はこの祭りを楽しもうじゃないの」
傍らにあるシルバーのジュラルミンケースが鈍い光を周囲へと散らしていた。
そしてステージでは、やりきったと言わんばかりのガッツポーズを魅せるメンバー。特に竜二はギターを提げたまま膝立ちになると、両手にメロイックサインを掲げていた。
「ふぅぅぅぉぉっぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおああああああああああああッ!」
まさに絶叫。しかし、アンコールが鳴り響く。このままでは終わらない。すると竜二も立ち上がってマイクスタンドの前に立つと、笑いながらも叫ぶ。
「お前らまだ聴きたいかッ!?」
大観衆も歓声で応える。
「ええやろ、もう一発行けるかお前らッ!?」
「もちろんですよRyuさん!」
「やりましょう!」
実はこのジャムセッションのみ、アンコールが一回だけ認められている。
「よっしゃ、くっそ長い曲でお前ら地獄に落としたろやないか!行くで最期まで拳上げてけよお前らァァァァァアアアッ!」
何度でも湧き上がる大歓声。
「All nightmare long from Metallica! Let's rock baby!」
イントロのために少し静かになってから弾き始めた。そしてイントロが終わると、ドラムとベース、もう一人のギターが同時に入って爆音が響く。
「ハッハー!」
高笑いをあげるTomo嬢も楽しそうである。
「うっそ、Metallicaまですんの!?」
「うわー、さっきより速いですね……」
「ああ。めちゃめちゃ速いしリフがザクザク刻んでくるからな。しかもあの声をあの女が出せてるのがすげぇわ……」
驚愕するなのはと直人。特に直人は、さっきの曲の難しさを体で知っているからこそ、無茶苦茶振りが余計にわかる。だがそれ以上に、竜二ならやりかねないというのも多分に思っていた。
「まぁなんにせよ、腕が死ぬなんてことはないやろ。あの人のことやし」
「ですよね。鈍っていたとしても、ここ数日は練習してたんでしょ?」
「ああ。それこそ、一日数時間は弾いてたはずや。ステージには慣れてるし、テンション吹っ切れた今ならやりきるで」
「あれほどすごいパフォーマンス……もう言葉が出ま
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