暁 〜小説投稿サイト〜
インフィニット・ア・ライブ
第七話「空中艦 ~fraxinas~」
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カルノに尋ねる。

『そうだよー。時間過ぎたら、理性失って若干大きくなってパワーアップして、エネルギー切れるまで暴れるね。ちなみに、人体の構造上不可能な動きもするから、命の保証はないよ』
「おいこらテメェ。何てもんを寄越す気じゃい!?」
「え、使わないの?」
「一回だけとはいえ、そんなリスキーことをしたくな……」

 断ろうとした一夏の言葉に、簪がショボンと落ち込み、その背後にいた本音の表情がいつに増して笑顔になっていた。
 本能的に危機を察した一夏は、言葉を途切らせる。
 助けを求め辺りを見渡すが、全員に視線を逸らされた一夏は決意する。

「ヒカルノさん。ありがたく、使わせていただきます」
『りょーかい。大丈夫、骨になっても愛してるから』
「その愛はクーリングオフさせていただきます」
『ちえー。ま、専用機の方は、代表戦までに大まかな設計はしておくから。詳しい話は、DEMの技術部門の変態共から聞いといて』
「お前もその変態の一員だがな」
『うわ、非道くない?あ、そうそう。運搬は例の彼女に任せてあるから』

 一夏に罵倒されるが、ヒカルノは気にした様子もなくカラカラ笑う。

「そう。どう、彼女は?」
『正直、目を疑ったけど人間、変われば変わるもんだね。彼女となら、いい酒を呑めそうだよ』
「そうよねー。義理とはいえ、子供がいたのは驚いたわ」
「その子もいっちーを狙ってたしね〜。親子丼は近いかな〜」
「何ですかそのハーレム!うらやまけしからん!!」
「うっさい、神無月」
「あぁ〜!?か、艦長、ホモォだけは!!ホモォだけは!!」

 半年程前にとある事情からDEMの一員となった女性を思い浮かべ、談笑する琴里達に水を差した神無月は、哀れ、筋肉隆々なガチムチ系なおっさん達にどこかへ連行されてしまった。

『そんじゃ、私はまだ仕事あるから、アデュー』

 連行される神無月をカラカラ見送りながら、ヒカルノが映っていた画面はブラックアウトする。

「それじゃ、用事も済んだし、帰る?〈フラクシナス〉はこのまま、IS学園の上空に待機しているから何かあったら連絡してね」
「そうだな。いつまでもいないと、怪しまれるかもしれないし。ところで、琴里は学校はどうするのさ?」
「大丈夫。大学だから、もう単位はとってあるわよ。それじゃ、頑張ってね、お兄ちゃん」
「おう。お兄ちゃん、ちょっくら頑張ってくるよ」

 琴里との去り際の会話を済ませ、一夏達はIS学園へと転送された。

「それじゃ、また明日」
「まったね〜」

 簪と本音を見送り、いざ自室に入ろうとした一夏はある事実に気付く。

「おい、折紙。お前は何で戻らない」
「…え?夫婦だから、同室は当たり前」

 可愛らしく、コテンと首を傾げる折紙
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