【パズドラ】殴って、青龍カリンちゃん! 三話 〜極夜の二匹〜
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
スとセイレーンはまさに何をする隙も与えられずに、壁に叩きつけられた。カリンのスキル、東方七星陣のおかげで姿こそ見えないが、間違いなく一発KOだろう。
水と木と闇でできた洪水は徐々に勢いを落とし、周囲の荒れ模様が確認できるようになる。
リリスとセイレーンは元いた場所には当然おらず……そのはるか前方、壁を何枚か突き抜けて、瓦礫の山の中、そこにセイレーンを発見した。
リリスの姿は発見できなかったが、セイレーンの隣には卵があった。
「うおー、リリスの卵じゃないか? あれは」
「ぐっ……い、痛い……。え? きゃっ、リリスちゃん! どうして卵に!」
「……ここまでコケにされて、ここまであっさり倒されて、黙ってられるわけないじゃないの。私がいらないですって? なにそれ、絶対に認めない! だから、仲間になったげるのよ」
「ちょっとリリスちゃん、ヤケになってない?」
「いいのよ。それに、いつかここを旅立つつもりだったし」
「でも、それはリリスちゃんに見合う、イケメンで高身長の金持ちさんが来たらじゃ……」
「ふん、そんなの、私ならいつでも手に入れられるわよ。それに飽きたら私からこいつを捨てればいいでしょ? その時になったら、さっき言われたことよりも、もっと、もぉ〜っと嫌なこと言って別れるんだからね!」
「でも、リリスちゃん、私は? 一人でダンジョンのボスなんて、無理だよぅ……」
「そんなことないわよ。セイレーンちゃん、しっかりしてるもん。私がいなくたってへーきよ、へーき」
「ううっ……リリスちゃん……」
「あーあー、泣かないでよ。こういう湿っぽいの、マジで嫌い。さ、お兄さん。さっさと帰ろうよ」
「でも、いいのか? 親友なんだろ? もう少し別れの時間があったっていいだろうに」
「いいのいいの。そんな別れ方したら、もう二度と会えないみたいで嫌じゃない? ……それに、私まで泣きそうになるんだもん」
「そうか。それじゃ、行くか」
「バイバイ、セイレーンちゃん。ごめんね」
帰宅。一回ダンジョンに潜っただけなのに、色々とあったので疲れた。今日はもう寝たい気分だ。
だが、そういうわけにはいかない。今日はゴッドフェスがあるのだった。
選ばれし冒険者に神は降りてくる。そのチャンスを手に入れられるのが、定期的に訪れるゴッドフェスだ。
ダンジョン等で手に入った魔法石を使い、自分が神の目に止まるのかどうかを確かめる期間。
しかし、その手段はなぜかガチャポン。魔法石を金色のドラゴンをかたどったガチャポンに投入して、レバーを引く。出てきた卵が金色なら、大体が神モンスター。
なんとも馬鹿馬鹿しく見えるが、冒険者なら神モンスターを逃す者は誰もいない。
極夜の塔から帰宅する前に、俺はレアガチャを呼び出し、(冒険者はガチャポンを召喚できるの
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ