第三十一話 怪談話その四
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「いないのね」
「全然な、本当にいないな」
「やっぱりそうよね」
「沖縄も結構幽霊とか妖怪の話多いけれどさ」
キジムナーを代表としてだ、その他にはマジムン等がいる。
「寒さにまつわる話はないな」
「暑い方ね」
「どうしてもそっちになるな」
「沖縄の妖怪tっていったら」
里香が美優に問うてきた。
「あれよね、シーサーとか」
「シーサーは狛犬みたいなものだよ」
「そうなのね」
「結構本土と違うんだよ、ウチナーの妖怪ってさ」
「ウチナー?」
「沖縄のことだよ、うちって意味でさ」
沖縄人は自分達のことをウチナンチューと呼ぶ、それに対して本土の人間をヤマトンチューと呼ぶのだ。尚ここから色々と言う左翼勢力も存在する。
「そう言うんだよ」
「そうだったの」
「まあ実際沖縄の妖怪は本土とまた違うよ」
美優は四人にわかりやすく言い換えながら話した。
「似てる感じはあるけれどさ」
「キジムナーは河童に似てるわね」
こう言った里香だった。
「何処となくね」
「ああ、そういえば近いよな」
「お水のあるところに出るし」
「だよな、本当に」
「河童って海にも出るから」
里香はここでまた海を見た、その向かい側には家々がある、
「だからね」
「河童って海にも出るの」
「出るの、川や湖が多いけれど」
それでも海にも出るというのだ。
「お水のある場所なら何処でも出られるの」
「ふうん、そうなのね」
琴乃も話を聞いて納得して頷く。
「河童も結構色々あるのね」
「河童っていえばね」
景子も話に加わって来た。
「河童を祀った神社もあるわよ」
「妖怪なのに?」
「まあ河童も神様にされてね」
妖怪もまた祀られれば神になる、神道の道理である。
「そうなるのよ」
「そうなのね」
「それでね」
景子は琴乃達にさらに話す。
「その神社は水難とかから守ってくれるから」
「河童だからなのね」
「そうよ。面白いでしょ」
「河童ねえ」
「海自では河童は多分あまり関係ないと思うけれど」
里香は言ったところでふと気付いた。
「あっ、泳ぐ時に言うみたいね」
「河童みたいって?」
「そう聞いたわ」
こう景子に話すのだ。
「前にここに来た時にね」
「泳ぐからなの」
「そう、泳ぐから」
だからだというのだ。
「そう聞いたわ」
「やっぱり海だと泳げないと駄目よね」
琴乃はここで言う。
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