第八十五話 【Fate編】
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して現界させるに当たって、そのクラスに適応するように英霊の能力を削ぎ落として行く。その為にサーヴァントは英霊そのものよりも強くなる事は無いし、その殆どは劣化を免れない。
しかし、ここに措いて俺はどうやら例外のようだった。
サーヴァントとして現界するに当たって手に入れた幾つかのスキルの内の一つに『技能継続A+』と言うのが有った。
これは生前…俺の場合は前世までに習得したその技能を失わないと言う物だ。だから俺は忍術も魔法も権能もこの世界の魔力を媒介にして再現できている。
しかし、その威力を再現するとなるとそれには莫大の魔力が必要だった。それには幾らイリヤが至高のマスターだったとしても賄いきれる物ではないものだったのだ。
そして、その反動か。どうやら俺は筋力、敏捷、耐久のパラメーターが低く設定されているらしい。この辺りは念で賄える物なので特に問題は無いのだが、やはりその分魔力を消費してしまうのは手痛いデメリットだろう。
だが、その反面、魔力と幸運は高く設定されているらしく、他のマスターが見れば宝具能力型のサーヴァントだと誤認するほどではなかろうか。
その他には発現した『技術習得A』と言うスキルのお陰か、サーヴァントのクラススキルとして割り当てられる物の大部分ををAランクで所持しているのは嬉しい誤算だ。
対魔力、単独行動、騎乗、気配遮断、陣地作成、道具作成の全てをAランクで所持していた。
この単独行動Aはとても助かっている。実際これが無ければ体を動かすだけで消費する魔力でイリヤを苛んでいただろう。
狂化が無いようだが、あったら困るスキルなのでこれだけは無くて助かった。
この『技術習得』と言うスキルはその技術がオンリーワンでなく、体系を有した技術であるのならば習得できるチャンスがあると言うものらしい。
本来サーヴァントとは成長しない完成されたものであるはずであり、成長の可能性を秘めるこのスキルは有り得ない物なのだろうが、俺の経歴を辿るに納得させられるスキルでもある。
他に幾つかスキルを獲得したが、これはイリヤがマスターとして召喚した為のプラス補正なのだろう。
「それに、聖杯戦争が始まるよりかなり前に呼び出されたと言うのは俺にとってはすごいアドバンテージだ」
「どういう事?」
「足りない魔力を貯蔵する時間が取れたと言う事だよ」
「?」
良くは分かっていないようだったが、イリヤを守るために彼女には頑張ってもらわなければなるまい。
就寝前に一日の生成分の魔力を使いきる勢いで吸出しカートリッジを作ればそれだけで魔力の水増しになりえる。
俺自身の念能力と手に入れた道具作成スキルを使えば問題なくカートリッジを作れるだろう。
おそらく、一日一本が限界だろうが
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