第八十五話 【Fate編】
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ているが、それでも十全とは言えないのが心苦しい所ではある。
とは言え、自身の今の能力の検証はしなければ成らず、イリヤに無理を言って実体化し、何が出来るか、それがどれだけイリヤの魔力を消費するのかを確かめなければならない。
今の自分がどれだけの戦闘技術を行使できるのかの確認は生死を別けるほど重要だった。
結論を言えば、おそらく念も権能も魔法も魔導も使える。しかし、それは全てエネルギーを一緒にしたものだ。念も魔導も全てを同じエネルギーで扱えると言う事だ。
…いや、俺の持っている能力をこの世界に合うようにイリヤの魔力で再現していると言った方が正解だろう。
イリヤは聖杯戦争のために作られた至上のマスターだと言う。そこから供給される魔力は他のマスターと比べるまでも無く多量。
…しかし、それでも俺が操る技術を彼女の魔力で行使するとなると大威力忍術で良くて5回、シューターならばいざ知らず、バスターでは撃てて6発。ブレイカーは周りの魔力を極限まで集束させて一発撃てるかどうかと言ったところだ。
写輪眼の発動、念での身体強化、飛行魔法の行使などを考えると戦闘可能時間は極端に短い。
…久しぶりにウルトラマンの気分を味わっている。
ああ、この感覚はいったいどれくらいぶりだろうか…出来れば二度と味わいたくない類の物だったのだが…
そう言った訳で当然スサノオの使用も難しい。
これは大幅な戦闘力低下と見て良いだろう。
が、しかし。大幅に制限の掛かっている俺だが、聖杯戦争におけるマスターとして捉えた場合イリヤは望みえる最高のマスターだと言えるだろう。それほどまでにイリヤから供給される魔力は魔術師としては莫大なのだ。…ただ、俺がそれを越す度を越えた燃費の悪さなだけ。
「ねぇ、もしかしてチャンピオンってすごく強い?」
召喚されてから一週間、イリヤを連れてこのアインツベルンの森で現状確認をしていた時にイリヤが俺に問い掛けた言葉だ。
「さて…ね。他のサーヴァントが戦っているのを見た事は無いからね」
分からないよと俺は答えた。
「ねぇ、チャンピオンは本当に英霊じゃないの?ただの人間霊にしてはその力は異常よ。セイバーを思わせる剣技、キャスターでも通用しそうな現代魔術師では行使できないような魔術、ランサーやアサシンのような身の軽さ。それをただの一人が持っているのよ?」
「だが、その分戦闘可能時間が極端に短い。これはマスターの魔力を湯水の如く消費すると言う点でバーサーカーの特徴に類似するね」
「う…ゴメンね。チャンピオンの能力をフルに引き出してあげれなくて」
イリヤが少しシュンとして謝った。
「イリヤが謝る事じゃないだろう。サーヴァントはそう言うものだ」
英霊をサーヴァントと
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