第八十五話 【Fate編】
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っ!これは楽しくなって来たなぁっおいっ!」
追い詰められていると言うのにランサーは喜色満面にそう叫んだ。
「流石に槍の英雄。これほどに槍にキレがある相手と斬り結んだ事はありませんっ!」
チャンピオンもそう言ってランサーの技量の高さを評価した。
「それじゃぁピッチを上げていくぜっ!」
「わたしも能力を使わせてもらいますっ!」
「宝具って訳かっ!上等だっ!」
さらに熾烈を極める二人の剣戟。
しかし、チャンピオンがランサーの槍を打ち払えば打ち払うほどランサーの攻撃の精度が落ちていくのが感じられた。
途中で一回、チャンピオンはカートリッジをロードし、この戦いが始まってから3本目のカートリッジを消費する。これで三日分。確かにチャンピオン自身が言っていたように彼の戦闘は消費が激しいようだ。
しかし、それも仕方が無い事なのだ。筋力、敏捷、耐久のパラメーターの低いチャンピオンがどうやってランサーに付いていけているのか。それは魔力でそれらのパラメーターを大幅にアップさせているからだ。
どうやってそんな事をしているのかはわたしは分からないが、それを行使したときのチャンピオンのパラメーターはその全てをAランク相当まで引き揚げている。
そのパラメーターは最優のサーヴァントとして名高いセイバーですらあるかどうかと言った所だろう。
魔力、幸運を含めれば戦闘時のチャンピオンのパラメーターはその全てがAランク以上なのだ。
堪らずランサーは両の足に目いっぱい力を込めると後ろに跳躍し、チャンピオンから距離を取って着地した。
「槍が重い…これがおめぇの宝具の能力か?打ち合えば打ち合うほど相手の武器の重量が増すってか?」
「さて、それを教えるほどわたしは優しくありませんよ」
「そりゃそうだわな。…しかたねぇ、これ以上重くなると流石にマズイ。此方も宝具を使わせてもらうぜ…」
ランサーの持つ槍が周囲の魔力を食い散らかしていく。
それは余りにも禍々しく、恐怖心を煽るには十分だった。
あれを食らったらチャンピオンは死ぬ。だめだ、アレを撃たれては…
わたしの心配する気持ちがラインを通して通じたのかチャンピオンはランサーを見つめたまま力強い言葉でわたしを勇気付けた。
「大丈夫。貴方のサーヴァントはあの程度で負けたりしない」
「ほう、大きく出たな。では食らうか?俺の必殺の一撃をっ!」
ランサーは人間離れした跳躍力を発揮し、空中へと躍り出るとその紅い槍を振りかぶり、真名の開放と共に投げはなった。
「ゲイ・ボルグっ!(突き穿つ死翔の槍)」
渾身の力で振り下ろされた魔槍。その槍は音速の壁を越えチャンピオンへと迫る。
『マルチディフェンサー』
突如として
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