二十六話
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その言葉を遠出に聞き、如水は劉備の言動の矛盾に呆れた。
「劉備も軍を動かしているというのに、なぜ、自分が正しいと言い切れるのか私には分からないな、私としてはああいう手合いが一番苦手だ。なにせ自分が善と信じ切って居る」
華琳も似たような事を思ったか、劉備のしてきた事と自分と何が違うのかを言い。結局、舌戦は華琳の方に優勢で終わった。
そして曹操軍と劉備軍が激突した。華琳は少数ながら巧妙に立ち回り奮戦したが、圧倒的数の前に撤退し、如水はその援護に移った。
「君が自棄になるのを心配したが、大丈夫だった様だな」
「さすがにあれだけ釘を刺されたら、大人しくするわよ。それより後は頼んだわよ」
「了解した。君は急いで戻り、軍を集めてくれ」
「わかったわ。でも本当に貴方と詠だけで良いの?」
華琳の心配に如水は笑って答えた
「この城に八千も居れば四ヵ月は持つ。安心してくれ」
如水の言葉を信じ、華琳は急いで撤退して各地に居る配下を一箇所に集める様に指示した。
華琳が城を去った後、如水は自身の旗を立て、以前劉備が置いていった旗を城壁に吊るした
それを見た劉備軍は憤慨した。
劉備軍本陣
「っつ…われらの誇りをあの様にして、一体あの旗は誰のだ?」
「おそらくですが、黒田さんの旗では無いかと。他の曹操軍の誰とも一致しません」
「ひどいのだ、あいつは絶対、鈴々が倒すのだ」
「そうだな。曹操の前にあ奴をかならず討ち取ってくれる」
「私達みんなの誇りを踏みにじる行為は絶対許せないよ」
「しかし、曹操さんが居ないのに城を攻めても意味が無いです」
「黒田は我らの誇りを二度も侮辱したのだ、このまま兵を引けば新しく加わった仲間までもが我らを見くびるぞ。それだけはさせぬ」
「そうですね、幸いにも、城の設計図は手に入れています。この程度の城なら何とかなるかも知れません」
軍議が終わり劉備軍は城攻めを開始した。
それを見た如水はほくそ笑んだ
「あの高名な諸葛亮を騙せるとは、私も捨てたものではないな。詠、本陣は君に任せる。私は防戦を担当しよう」
「わかったわ、それにしても趣味の悪い作戦ね」
「ああ。だが、劉備らには効いた様だ。必死に攻めてくる」
「華琳様が戻って来るのに早くて二ヶ月は掛かるわ。それまで持ち堪えましょう」
「そうだな、こんな所で負けるわけにはいかない」
劉備軍は城攻めを開始したが、手に入れた設計図と違い。更に、城内の兵の連携に困惑し、城攻めは上手くいかなかった。
「どうなっている!私達の知る城ではないぞあの城は」
「…おそらくですが私達が手に入れた設計図は偽物だったのかも知れません」
「なんだと!」
「え、うそ!」
「さすがは水色策士。まんまと騙されました」
「つまり、我らは今まで奴の掌で
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