幼年期編
閑話
交わる運命
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で、プレートアーマーなどを着込んでいることからちょっと時代錯誤な傭兵というイメージがある。三人目は鎧を着た金髪碧眼の美少女。
(うん、とても…ファンタジーだな)
心の中でそう呟き一瞬の現実逃避は完了。旅掛にはこの人物たちの正体に2件ほど心当たりが合った。ひとつは学園都市の能力者、彼らの中にいる空間転移能力者であれば今回のような事も可能であろう。だが旅掛の勘はもうひとつのほうだと言っていた。すなわち…
「さて、魔術師さん達、俺は御坂旅掛という。…不法侵入の理由を聞こうか」
これが“この世界における”どの組織にも記録の存在しない魔術師たる遠坂凜・衛宮士郎(凜いわくヘッポコ)とその使い魔であるセイバーと旅掛との出会いだった。
1年後 日本――御坂邸
日常が戻ってきた感覚とでも言うのだろうか?その心地いい感覚につられるようにわたしは自然に笑顔になっていた。やはりわたしにとっては美琴ちゃんも当麻くんもすぐ近く、手の届く範囲にいるのが当り前なのだろう。
(だってここまで自然に笑顔が出るなんて、ここ数ヶ月はなかなかなかったもの)
「…zzz」
「…ふふ」
ソファのほうに目を向けると“いつものように”美琴ちゃんに膝枕されて当麻くんが寝ていた。まぁいつもの光景だ。いつもの光景なのだが
(…熟年の夫婦かっての。ヘタすると私とあの人よりもよっぽど夫婦やってんじゃない)
そんな感想が出てしまうのはわたしだけではないはずだ。
それにしても美琴ちゃんがわたしの微妙な変化に気が付いてくれるとは思わなかった。まぁそのこと自体は嬉しかったが“太ったでしょ”はないだろうと思う。後で教育的指導をくれてやらねば。
(美琴ちゃんビックリするだろうなぁ。でも…喜んでくれるわよね?)
わたしはお腹に右手を当てながらゆっくりと目をつぶる。ああ今日もいい天気だ、…エアコンの効いた部屋から出たくはないが。
「…あれ、みことおはよう」
「うん、おはよう。でもアンタ今日それ二回目よ?」
当麻くんも目が覚めたみたいだし、とりあえず今日のメインイベントといこうかなと思い、2人に声をかけることにする。外には車の音の後に詩菜さんの声と男女の声が聞こえてきた。うんナイスタイミングだ。
「美琴ちゃん、当麻くん。じゅーだいな発表があるからこっちいらっしゃいな」
うん、とりあえず2人の反応が楽しみだ。
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