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カンピオーネ!5人”の”神殺し
沙穂暴走
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までもがバラバラに斬り裂かれてしまっていた。

 これが、彼女がまつろわぬ阿修羅から簒奪した権能【修羅の刻(しゅらのとき)】の効果の一部分であった。権能のたった一部分。副次効果だけでこの威力。・・・ただ、彼女が手に入れる権能は、彼女の性質に惹かれるのか、どうしても厄介な副作用を持ってしまうようだ。

「・・・あれ?避けられたであります?」

 崩れた壁から見えたのは、自分が標的にしていた化物(・・)が傷一つなく生存している光景だった。

「ク、ククク。アハハハハハハハハハハ!!!」

 それを見た瞬間、彼女は高笑いを始める。目からは涙を流し、崩れた天井から血を流す真っ黒な天体(満月の月)を眺めながら、ただただ楽しそうに爆笑した。

「避けられた!避けられたであります!手加減なんてしなかったのに!絶対に避けられるタイミングじゃ無かったのに!!ク、ハハハ!!」

 普段の彼女からは想像も出来ないテンションで、彼女は笑い続ける。既に彼女が標的にしていた化物(護堂)たちが逃げ出していることにすら気がつかないで、ただただ笑い続けた。

「ハハハ・・・おや?」

 彼女の笑いが収まったのは、笑い始めてからたっぷり二分も経った頃。そこに至り、ようやく彼女は、目標が既に存在しないことを悟った。

「・・・・・・・・・逃げられた、であります?」

 ポカンとその場に立ち尽くす早穂。しかし、自体は進行を続ける。

@&$&;:**#(落ち着きなさい)。』

 目の前に、新たな獲物がやってきたのだ。それも二匹。

¥?&#$+*+*”(どうしちゃったの)!?』

 ここで、カンピオーネ同士の戦いが始まるなどと、一体誰が予想しただろうか?
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