TURN74 合流する者達その十一
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「あの状況で降伏しない筈がないが」
「ソビエト軍はドクツ軍の新型爆弾の不意の爆発により壊滅状態に陥りまして」
「新型爆弾か」
「百個艦隊のかなりの割合を破滅させたもので」
「それはまた凄いな」
「その爆発でベルリンを占領しようとしていたソビエト軍が壊滅した時に」
その時にだというのだ。
「ノイツィヒ=ヒムラー親衛隊長が二十個艦隊を率いて現れました」
「おかしな話が続くな」
東郷ですら想像もしていない話だった、それでさらに怪訝な顔になり言った。
「あの隊長にしても戦死したな」
「カテーリングラード攻防戦においてですね」
「親衛隊は全滅しあの御仁も死んだ筈だが」
「死体は見付かっていません」
宇宙の戦いでは常だ、乗艦が爆発四散しその中で消え去ってしまうのだ。
「それでなのです」
「生きていたんだな」
「脱出出来た様です」
「そうか」
「はい、そうです」
それでだと言う秋山だった。
「そして二十個艦隊、それに大怪獣サラマンダーを率いてベルリンに現れました」
「おかしな話が続くな」
「私も最初聞いて我が耳を疑いました」
「御前ですらか」
「まず今のドクツに二十個艦隊も戦力があるとは」
「それもないな」
「有り得ません、しかもです」
「大怪獣サラマンダーか」
東郷もこの大怪獣のことは知っていた、だがだった。
彼の知っているサラマンダーはこうなっていたのだ。
「北欧の伝説の英雄ベオウルフに倒された筈だ」
「それが生きていた様で」
「ドクツが操ることに成功したのか」
「その様です」
「大怪獣を操ることができるのか」
ここで東郷は神権に考えたがたまたま通りがかった四国総督がこう彼に話した。
「出来るよ。だから四国のガワタスカル=ビゥにね」
「怪獣姫だな」
「うん、トルカね」
「そういえば東部戦線でも噂になっているな」
東郷はこの話も出した。
「ソビエトも大怪獣を操っているとな」
「ニガヨモギだね。とにかく大怪獣もね」
「操ろうと思えば操れるか」
「特別な力が必要だけれどね」
「ではドクツ、いやヒムラー隊長もか」
「何か怪獣を操れる娘を使っているね」
「それでか」
東郷も事情を察した、それなら納得がいった。
「大怪獣はそれで操っているな」
「それはね」
「しかし。二十個艦隊も何処にあった」
「それが謎です」
秋山もこう言うばかりだった、このことは。
「ドクツにそれだけの戦力はない筈ですから」
「そうだな。しかしドクツは降伏を免れたか」
「それどころか本土を一切割譲していません」
敗れた立場だがそれでもだというのだ。
「占領地は独立しましたがベルリン、プロイセン、ドイツ、そしてオーストリアの星域は一切割譲されていません」
「あれだけ負け
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