暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第二一幕 「非凡人的凡人」
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。ひょっとして、あの人なら僕を助けてくれるかもしれない。そう――
―――学校内でもなんか困ったことあったら頼っていいし―――
――サトーさんなら!!
その希望に一縷の望みに全てを懸けた、ベルーナの最後の逃亡が始まった。
= =
「待てぇぇぇぇぇ!!」
「あ、佐藤さーん!!ちょっとベルーナ君捕まえて〜!!」
「・・・はぁ?急に何を・・・って、おぉう!?」
廊下から聞こえた突然に何事かとそちらを向くと、何故か
疲労困憊
(
ひろうこんぱい
)
のベル君。ベル君は私の顔を見るや一直線に向かってきて、私の背中の後ろに隠れてしまった。後ろから掴まれた服からベル君の震えが伝わってくる。
そしてベル君を追いかけてきたと思われる軍集団があっという間に私を取り囲んだ。え、なにこの状況。リンチ?それともエロ同人みたいに乱暴されんの?
「佐藤さん!大人しくベルーナきゅんを差し出しなさい!さもないと・・・」
「そうよ佐藤さん!独り占めはずるいわ!」
「佐藤さん・・・これもベルーナ君と友好を深めるために必要な事なんだよ?さぁ、ベルーナ少年を差し出しなさい」
・・・なんで皆苗字でさん付けなの?あれですか?呼び捨てにするほど親しみを感じないんですか?ちょっと悲しいな、グスン・・・などと言っている場合でもなさそうだ。皆からは得も言われぬ気迫のようなものが感じ取られるため、ここはベル君を大人しく差し出した方が得策なのだろう。それがベターで普通の無難な行動だ。だが・・・
「・・・・・・っ」
「・・・・・・大丈夫だよ、ベル君」
怯えるベル君の頭を優しくなでてあげる。手が触れた瞬間少しびくっと体を震わせたが、それ以上拒もうとはせず大人しくなでられる。周囲から「あぁ!」とか「ずるい!」とか「私も!」とか言う声が上がるが無視無視。
可哀想に、皆に追い掛け回されたことで精神的にも肉体的にも追い詰められてるようだ。そんな同級生が助けを求めに来たというのなら、それに応えない訳にはいかない。それにみんなに言いたいことも出来たし。
慈しむような目でベル君を見た後、改めて正面の集団――具体的には首謀者と思われるワンサマーとのほほんサンを睨みつける。若造どもめ、精神年齢40歳越えの私が直々に説教してくれるわ!
「そこの首謀者二人!!よくベル君を見なさい!怯えちゃってるじゃないの!」
「う、で、でも・・・」
「だってべるるん逃げるんだも〜ん・・・」
「デモもストも無ーい!嫌がってるから逃げてるんでしょ!?こんな大人数で追い掛け回されたら誰だって怖いはずだよ!!ほら、こんなに震えて・・・可哀想だと思わないの!?こんなの虐めと一緒だよ!!」
理由がどうあれ、本気で嫌がっている相手に行為を強要するのはされる本人にとっては苦
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