暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第二一幕 「非凡人的凡人」
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えた。

「良くは無いよ?」
「・・・ゑ?」

・・・このお嬢さんはサラッと何を言っているのだろうか?デュノア社は先ほども言ったようにかなりの大企業だ。あれだけ大きな企業の意向を無視すれば後後どんなことになるか分かっているのか?と周囲が青い顔をする。
下手をすれば首を切られるどころか場合によってはもっとひどい事をされる可能性さえある。が、シャルロットはいたって涼しげな、そしてとてもいい笑顔でサラッと言い放った。

「でもいいんだよ。社長(あのひと)は僕に逆らえない。弱みを握られているからね♪」
「よ、弱みって・・・それ、脅迫・・・?」
「まさかぁ!唯の“身から出た錆”ってやつだよ。あの人も叩けば埃が出る人だもんねぇ、ふふふ・・・」
((((こ、この娘・・・黒い!))))

シャルロット腹黒説、浮上。
なお、施した“ある改造”の内容は、今は秘密にしておこう。



 = =



さて、シャル達が何やら格納庫でいろいろやっている間に、校舎内ではベルーナが遂に追い詰められようとしていた。
それはそうだ。病弱で体力のないベルーナが元気凛凛高女子力の学園生徒達から長く逃げられる訳もない。着ぐるみパジャマの刑から必死に逃げるベルーナには、もはや逃げ込める場所は限られている。保健室か警備室、又は職員室の三つならそこにいる大人が守ってくれるだろう。しかし―――

「どう?ベルーナ君はいた?」
「ううん、こっちには来てないよ?」
「もう・・・せっかくベルーナ君用に秘蔵のコスプレ衣装を引っ張り出してきたのにぃ〜!」
「す、スクール水着・・・それ着せるの?マヂで?」
「大マヂよ」

(先回りされてるっ!?)

残念ながらそれらの場所へ行くルートは軒並み欲望全開の生徒達に閉鎖されていた。
ベルーナは既にフラフラの身体を引きずりながら自問自答する。

「・・・・・・ッ!!」

僕、何か悪いことしたっけ?・・・ああ、あの二人を邪険にしたことがあったな。結局自分の捲いた種か。だが、それにしてもこの人数で追い回すことは無いじゃないか。
ああ、気分が悪い。吐き気とめまいがしてきた。ついでにもう息が続かない。
無理やり着ぐるみパジャマを着せられるなどベルーナはまっぴらごめんだった。僕は着せ替え人形ではないのだから。そしてなによりあの人たちは、なんか怖い。普通の人からは感じられない異様な気迫、鬼気迫る目、口元から垂れる欲望の涎、捕まったら他にも何かされるかもしれないという得体の知れない恐怖がベルーナの身体を動かした。地元の学校にも少数ながら似たような女子がいたが、いったい何が彼女らをそこまで掻き立てているのか・・・ある種の狂気さえ感じる。
だが、このままでは近い将来に・・・

「・・・!」

いや、待てよ
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