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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第十九幕 「非日常的日常」
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られてはいなかったようだが・・・まだまだ俺も甘いという事か、と息を吐く。

「一夏との約束を覚えていない」「別れの言葉も言う暇はなかった」。ハッキリ言って両方出鱈目だ。鈴は帰国前に一夏に一世一代の告白をする旨を俺に伝えており、実際に告白したという報告を帰国寸前に俺に送ってきている。少なくともあの時の鈴は本気で一夏の事を好きだったはずだ。そんな大事なことを忘れられるだろうか?
別れの言葉とて、帰国する理由はともかくサヨナラの言葉くらいは皆に伝えていたはずだ。
どういうことなんだ?この話の食い違いは何だ?鈴には嘘をついているそぶりは一切ない。真実をありのまま話している、と言った風に見えた。

・・・「帰国する当日に熱を出した」と言っていたが、その話は初耳だ。高熱による軽度の記憶障害というのは起きる可能性も無くはない。ないのだが、こうも熱を出す前後がすっぽり綺麗に抜けるものだろうか?それに記憶障害なら「覚えていない」と答えるはず。・・・どうにも引っかかる。
おかしいのは鈴か、それとも俺の記憶か?

「・・・あいつに調べてもらうか」

個人的な繋がりのある親友に電話を掛ける。もう10年近い付き合いになる、自分の“旧友”に。あいつなら調べ事など片手間で済ませるだろう。

「・・・もしもし?・・・・・・ああ、ちょっとな。鈴の事で・・・・・・そうだ。察しが良くて助かる。頼んだぜ、水津花(みずか)?」

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