暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第十九幕 「非日常的日常」
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あの人が嘘をついた?それは無い。俺が他人の嘘を見逃すことなどあり得ない。ならば再婚?それも鈴の反応から察するに少し変だ。
鈴はかなり察しの良い子である。人との距離感を取ったり空気を読むのは人並み以上に出来る。そんな鈴が俺の言葉の意図を完全に測りかねていたことから、鈴は両親が離婚したことすら気付いていない可能性が高い。だが、いくらなんでもそんなことがあるだろうか?それとも海の向こうで離婚手続きを中止した・・・?
そう考えれば一応の納得はいく。それなら鈴も精々大きな夫婦喧嘩だったくらいで済ませるだろう。後でそれとなくカマをかけてみるか。
「そういえばお前・・・向こうに帰る前に一夏と何やら約束事をしたらしいなぁ?」
話を変えてにやり、といたずらっぽい笑みで鈴に訊ねる。一夏から内容は聞いているので全部わかったうえでの確信犯。鈴をからかうのが自分の仕事、等とのたまったことのあるジョウとしてはその辺を突っ込む必要があるという謎の義務感を持っていた。果たして反応や如何に!?
「約束・・・?なんかしたっけ?」
「・・・」
「いや、向こうに帰るのって突然だったから別れの言葉も言う暇なかったし・・・熱でボーっとしてたせいで忘れちゃったのかなぁ?」
「・・・熱ぅ?年中元気いっぱいリンリンちゃんが?」
「リンリン言うな!!帰ることになった当日に風邪こじらせたのよ!・・・向こうに着いてから何日かは寝込んだし、結構高熱だったみたいね」
「なんとかはひかないって言うのにねぇ・・・」
「ぶん殴られたいのかしらあんたは?」
「どうどう、ちょっとしたジョークだって。だからその握り拳をほどきなさい」
割と本気で遠慮願いたいジョウは額に冷や汗を浮かべる。教室で披露したあのビーストモードを使われてはさしものジョウも手を焼いてしまう。まぁ鈴も本気ではなかったのか素直に拳を引っ込めた。
「・・・?なんか下が騒がしいわね」
「一夏たちが暴れてるんだろ。様子見に行ってみたらどうだ?」
「そうねぇ・・・面白そうだったらあたしも参加しちゃおっかな?」
「おいおい・・・今度は自重しろよ?」
何だかんだで騒ぎに参加する気満々の鈴に釘を刺しておく。流石にないとは思うが昨日と同レベルの惨劇を起こされると教師陣が気の毒だ。忠告された鈴は恥ずかしそうに顔を赤らめながら腕をぶんぶん振り回す。
「さ、流石にもうしないわよっ!・・・で、アンタはどうするの?」
「俺は此処からテレパシーを使ってユウが何してるか探ってみる」
「・・・アンタもそろそろ真剣に弟離れを考えるべきよ」
「出来ぬぅ!」
「ですよねー。それじゃ後でね!」
屋上から出て行く寸前の言葉に律儀に返事を返し・・・ジョウは再び思考する。
先ほどは思わず一瞬絶句してしまった。幸い不審が
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