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IS〈インフィニット・ストラトス〉駆け抜ける者
第18話
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のアーマーが、形を変えて出現する。

胸部の両肩のアーマーがせり上がり、二重の装甲になり、腰の部分も厚みが増している。

頭部の角が開き、背後のスラスターに隙間が生じ、間から黄金のエネルギーが噴出する。

「行くぞ、ユリ姉。これで決める!」
「来なさい弟君!その答え、全力で受け止める!」

俺と姉の、翡翠の刀剣と打刀の太刀が、すれ違い様に交錯した。

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「…うん!弟君はもう大丈夫!」

姉は、安心したように、嬉しそうに太鼓判を押す。結果は俺の惜敗。それまでに受けたダメージが大きかったのと、ハイパーモードで負担がかかったらしい。姉のエネルギーを一気に危険域まで追い詰めたが、相打ちで姉の太刀を受けていた俺が先に屈した。

だが、姉に言わせれば、今回は俺の意識改革が目的だったらしく、最初から勝ち負けを度外視しているらしい。

そして、それは見事に達成された。

自分を信じられない俺を、変えてくれた。感謝しても、しきれない。

「ありがとう、ユリ姉。ユリ姉のお陰で、本当の意味で、ヴァンガードの操者になれた」
「…本当はね、もっと速くやってあげるべきだったと思う。弟君、色々考え込んじゃうから…」

ぽつりぽつりと、姉は心情を吐露していく。

初めての試合の時、心配と不安で押し潰されそうだったこと、俺が勝って、凄く嬉しかったこと、竜胆の対策に、狂気の特訓をしていることを知り、心を痛めたこと。

「何より、グランツ君に負けたのが決定的だった。全力を尽くして負けた。しかも、織斑君を残して。不甲斐なさと無力感に自分を責める弟君を見るのは、辛かった…」

悲しげに目を伏せる姉を見て、居たたまれなくなった。妹も、真琴も同じ気持ちで、想いで居てくれていると考えると、情けなくてしかたなかった。

「…ごめん、ユリ姉。俺、一人で抱え込みすぎた。今度から、頼って良い?勿論…、真琴にも」
「…当たり前だよっ!!どんどん頼ってね、弟君!」

そう言って笑顔を見せてくれた姉は、今日一番輝いていた。

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「そう言えば、弟君。最後の際に、弟君のISの形状が変化してたよ?『二次移行(セカンドシフト)』したのかな?」
「確かに、爪先から出た光が『剣』になったし…」

ヴァンガードは武器を携行していないため、剣を持てた、と言うことは、姉のいう二次移行した可能性が高い。

「後日改めて織斑先生に聞いてみるよ。そうだ、ユリ姉、今度の日曜、真琴も一緒にどこかに行かない?」
「行く行く!弟君が一緒ならドコだって!」

姉と並んで仲睦まじく、休日の予定を立てていく。その後、一日姉と一緒だった事にむくれてしまった真琴を宥め、三人で遊ぼうと誘うと、二人きりが良い、と、駄々
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