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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第二章 『過去と記憶』 ‐断片‐
第29話 『始動』
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いと思う――だけども、聞かれたら答えるしかない
「『無限の可能性』であり、『翼』だと考えてるよ、俺は。ISは力で、暴力で、兵器ににもなるけど、使い方次第でそれはどんな方向にも向く。宇宙を目指したり、例えばISの技術を医療に転用したりね。だから――無限の可能性、それこそがISだと思ってるよ」
その言葉に対して、一夏も、弾も蘭さんも、そして厳さん達も沈黙してしまった。
俺は、そんな中で言葉を続けた。
「といっても、これは俺の考え方。ISをどう思うかなんて人それぞれだよ、だから俺が蘭さんの考え方を否定する事はできない――だけどね蘭さん、ISっていう力を学ぶ事を目指すなら、持つと決めたなら、それなりの覚悟と意思が必要だと思う。だから、今は朧げでもいいから、もしIS学園に来るのなら――俺の言ったこと、少しでもいいから覚えておいて欲しい」
「……凄いですね、月代さんは。そこまで考えてるなんて」
「凄くないさ、俺は――ちょっと変わり者でお節介なただの男だよ」
「いいえ、凄いです。なんていうか、その――私はそれでも、IS学園を目指します。IS学園に入るまでに……私なりの考え方っていうのを、探してみます」
「そっか――まあ、学園に来るんなら歓迎するし、楽しみにしてるよ? というか来て欲しい。ゲーム仲間欲しい。一夏じゃ相手にならないからさ」
「あはは、じゃあ――もし学園に入ったらいつでもお相手しますよ? 勿論、また遊びにこられた時でもお相手します」
「おおう、そりゃあありがたい――蘭さんのほどの兵はあんまりいないからなあ」
それまでの真面目な話が嘘みたいに最後には俺と蘭さんはそんな会話をしていた。
で、その後俺は厳さんに怒られるかなあとか思ってたんだけど
『坊主、確かに坊主の言うとおりだ。そしてそんな危険なものがある所に行くのを簡単に認めて、通わせようとした俺達親もちょっと認識が甘かったのかもしれん――もし蘭がIS学園に入ったら、一夏の坊主共々、蘭を頼む』
と言われてしまった。
そして『またいつでも来い、美味い飯食わせてやる』とも。
俺は心の中で思う。
きっと、蘭さんは自分なりの覚悟を見つける。
そして、その意思を持ち続ける。だから――きっといいIS乗りになるだろう。
そんなことを心の中で思いながら、もしIS学園に来たらちゃんと色々教えてやらないとなあと思う。
俺は篠ノ之さんの恋路を応援してやりたいから、支援はしてあげられないけど一夏争奪戦を頑張って欲しいとも思う。
そして昼食を食べた俺と一夏、そして弾と蘭さんで午後からはゲーセンヘ。
そこで、アーケード版の『起動戦士ガンタム VS IS EXVS』で対戦。
現実とは無慈悲で、そして容赦が無い。
チームは俺と蘭さん対一夏と弾だ
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