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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第二章 『過去と記憶』 ‐断片‐
第29話 『始動』
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ます」
「お、お前何言って――おわぁ!」
ヒュンッという音同時に超速度で弾の頭におたまが直撃する。
やはり厳さん……只者じゃないな、というより五反田一族って実化け物なんじゃないのかとと思う。
さて、ちょいと俺の会話に参加しますかね。
「ねぇ蘭さん。蘭さんの学校ってどこ?」
「あ、はい――聖マリアンヌ女学院ですけど……」
「うわぁ、俺フランス出身者だけどその学校って確か超有名なお嬢様学校だよね? 確か大学までストレートで出れて、就職とかも困らないような学校じゃなかったっけ」
「だよなあ、そんな名門だろ? それなのにわざわざIS学園に来る必要性ってあるのか?」
いや、一夏。お前だよお前。
まあ確かに、一人の男のために自分の進路捨ててIS学園目指すって言うのは、昼ドラとかじゃあるまいし俺もちょーっと納得できないってのはある。
だけど個人の意思だ、蘭さんにも考えがあるんだろうと考える。
「だけどIS学園って筆記面接以外に実技もあるぞ? ほら、なあ悠」
「いや俺転入だから知らんし。だけど、確かに一夏の言うとおり、筆記面接とは別に実技はあるって聞いたね」
「大丈夫ですっ私の成績なら余裕ですし――実技の問題は解決済みですっ」
ほうう、どういう事だろうか。
そう思っていると、蘭さんはガサゴソとポケットの中からなにやら1枚の紙を取り出して、テーブルの上に置いた。
それを何だろうか、と思い覗き込む俺と一夏と弾、そこに記されていたのは――
「IS簡易適正試験……判定A!?」
「うわ、凄いじゃないか蘭!」
驚きの声を上げる一夏と弾。まあ、確かに判定Aっていうのはかなり凄い。
げ、しかもこの簡易試験政府からの依頼でやってんのIAIかよ。
じゃあこれかなり正確なデータなんだろうなあ。
「ふふん、問題は既に解決済みですっ」
そう胸を張って言う蘭さん。いや、確かに凄いと思うけど――
俺としては、ちょっと考えるものがあるというか、なんというか。
そんな思考をしている内に、蘭さんは一夏に対して言葉を続けていた。
「で、ですので――ぜひともその際は一夏さんに先輩としてご指導を――」
「ああ、いいぜ、受かったらな」
受けたら受かるだろうけど。
信頼性のある適性A判定に、それに蘭さんは成績もかなりいいらしいし、そして超名門からの進学だ。
IS学園への進学を望めば確実に受かるだろう。そして恐らくだけど、専用機を持っても何もおかしくは無い。
そう、俺があまりこの話を快く思わないのは――そこだ。
ひとまず最後まで話を聞いてみようと思い、俺は再び蘭さん達の会話に耳を傾ける。
見ていると、それに反対した弾が母親に対していいのかと聞くが、「いいんじゃないのかしら」と返答され
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