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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第111話:制圧作戦
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・そうですね。えっと・・・」

シグナムの反論にキャロは考え込んでしまう。
しばらく待っていると、キャロは顔を上げた。

「シグナム副隊長の言うとおりです・・・。この作戦じゃあダメですね」

「そうかしら?」

そこで口を挟んだのはティアナだった。

「確かにそのままじゃシグナム副隊長の言うとおりだけど、
 突入側のチームを2つに分けて、片方を横穴の入り口で待機させておけば
 逃げ道もふさげるし、突入チームが挟撃されるのも防げるわよね」

「たしかにそうですね。それなら大丈夫だと思います」

概ね作戦計画についての議論が収束してきたところで、はやてが口を出す。

「だいぶまとまってきたみたいやから、基本的な計画はキャロとティアナの案で
 行こうと思うけどええかな?」

はやては全員が頷くのを見てわずかに笑みを浮かべると先を続ける。

「ほんなら、突入作戦は今シンクレアくんが見張ってくれとる方の入り口から
 行います。こっちをライトニング分隊が担当。
 スターズはこちら側の入り口の封鎖を担当。ええね」

はやての言葉にその場の全員が頷く。

「で、ライトニングもスターズも洞窟内部を直接しっとる訳やないから、
 案内役をそれぞれつけます。ライトニングにはシンクレアくん、スターズには
 ゲオルグくんにそれぞれ案内についてもらいます」
 
「了解」

「あと、各隊での戦力運用は各隊の隊長に一任します。
 作戦開始は0600時です。以上、質問は?」

はやてはそう言うと、全員の顔を眺める。
誰の手も上がらないのを確認すると、はやては大きく頷いた。

「よっしゃ。ほんなら、全員配置についてや」

はやてがそう結ぶと、ライトニングとスターズに分かれてそれぞれの
打ち合わせが始まった。





・・・1時間後。
作戦開始まであとわずかという時間になり、俺も、一緒にいるスターズの連中も
緊張感が高まってきていた。
すでに全員が所定の配置についており、あとははやての作戦開始命令を
待つばかりとなっていた。

洞窟入り口の近くにある茂みの手前で身をかがめていると、
少し後ろでなのはとヴィータがスバルとティアナに向けて、
質量兵器を相手にする場合の注意を与えていた。
スターズ分隊はスバルとヴィータが前面に立ち、
ティアナとなのはが後方から援護するという配置で作戦に臨む。
各自の得意分野を生かした常識的な配置といえるだろう。

スバル達への訓示を終えたなのはが、俺の側に寄ってきた。

「そろそろだね」

「だな。 あいつらはどうだ?」

「リラックスしてるし、何の問題もないよ」

「そっか・・・まあ、あいつらもAAランクの魔導師だしな」

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