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鋼殻のレギオス IFの物語
十七話≪真≫
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ど、このまま最初の目的通り、研究所に向かうよ」
「何アホなこと言ってんだ! さっさと戻るバス戻るぞ!」

 シンラの答えにジンが声を出して反対する

「その子をそのまま連れまわすわけにいかねぇだろ。直ぐにバス戻って休ませた方が良いっつーの!」
「僕もそう思います。シンラさん、それはちょっとアレですよ」
「どういうつもりですかシン?」

 二人の反対と一人の疑問を受け、シンラは頬を掻きながら曖昧な笑みを浮かべる

「そう言ってもね、無理だから。戻るの」
「ああ? 何でだよ」
「いやさ、ほら。無いじゃない」

 そういい、シンラはトントンと自分の体を指さす
 指差された部分は胸の辺り。そこを見るが、レイフォンには何が無いのか理解できない

「……何が無いんだよ。ふざけたこと言うなよおい」
「シンラさん、自分が見たいからって変な事言うのは駄目ですよ」
「……僕の評価低いね。エリスは分かったみたいだけど」
「ええ、まあ。確かに、無いと無理ですね」

 振られたエリスが頷くのを見て、二人は再度考える

「エリスの言う事なら信じるんだね二人とも……」
「普段の行いの差ですよ」

 考えた結果、レイフォンは何も思いつかない
 どうやら、ジンも思いつかないようでシンラを睨みつけている

「……なんへすか?」

 疑問に思ったのか、少女も聞いてくる
 そんなこちらを見て、だからさ、とシンラは溜息を吐く

「いや、だからさ、ないじゃない都市外装備がさ。このまま出たら彼女死んじゃうよ?」
「「……あー」」
「そうなんへすか」
「研究所とかならさ、一着ぐらい多分あるだろうさ。探しに行った方がいいじゃないか」
「まあ、ぶかぶかのでいいならバスに戻ればありますがね」

「「「……っは!」」」

 向こうの組にも連絡し、レイフォン達はバスの方へと歩き始めた







 途中で戻ったとはいえ時間は結構過ぎ、旅団の人間がバスに戻った時には既に日は暮れていた

「あー、まだ臭いが取れん」
「うう、私もまだ臭います」
「ああいった匂いって、取れませんよね」
「私もう臭いしないよー」
「お前は香水ぶっかけたからだろ。逆に臭ぇって」
「カトラス煩い。ならあんたにかけてやる!」
「んなもんくらうか!」
「ちょ、何で俺の方???アガッ」
「……不憫な」

 思い思いに煩い中、パンパンとシンラが手を叩く

「静かに。後、香水臭いからリュートは隣部屋に行ってくれると助かる」
「……酷い」

 なんで俺が……、と呟きながらリュートが出ていく
 放浪バスにおいて、水は貴重。浴びて直ぐに二度もシャワーを浴びるわけにはいかないのだ
 その背中に思わずレイフォンは同情してし
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