第十二話 富士教導隊
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同時刻 富士第一基地 第一会議室
此処は富士教導隊が駐屯する基地であり、教導隊は全国各地の部隊との対人戦闘訓練を繰り返し行い士気も連度も高い部隊である。 彼らは上層部から2週間後、富士演習場にて模擬戦を行うことを通達され第一会議室にてブリーフィングを行っていた。
教導隊の隊長である藤岡修一大尉が会議室に居る隊員に号令を掛けた。
「全員集まったな。 これより二週間後に行う模擬戦について会議を始める」
彼の年齢は今年で29歳になるものの、高い技量と数多くの戦場を渡ってきたベテランの衛士であり実力で教導隊隊長に就任した者で、そのため周囲からの信頼も厚く慕われている人物である。
「模擬戦を開始する場所は富士演習場、敵は帝国技術廠第壱開発局が作り上げた試作機だ。今回の模擬戦は形式としては非公式ではあるものの、煌武院悠陽殿下や上層部の高官が模擬戦を観戦されるそうだ。気を引き締めて掛かれ!!」
「「「「「了解!!!!」」」」」
隊員達が一斉に声を揃えて敬礼する。
「何か質問はあるか?」
そんな中一人の隊員が挙手した。
「隊長、一つよろしいでしょうか?」
「許可する」
「なぜ敵の試作機の名称や武装の情報は公開されていないのですか?」
彼の質問は此処にいる者達も同じ事を考えていた。 各隊員に公開された情報は試作機である以外
なにも載っていなかった。
「その件は上層部に確かめたのだが非公開の一点張りだ。」
「・・・・・解りました」
「質問がなければ模擬戦で行う陣形について話を進めるぞ」
彼らは知るはずもない。 これから戦う相手が戦術機ではないことを。 そして、戦い慣れた地元で戦うということで油断していた事に気づくものはだれもいなかった。
2週間後 1994年 2月30日 1000時 富士演習場
『マスター準備はいいですか?』
「ああ、作戦も考えてきたしバッチリだ」
俺達は、前日の夕方にガンダムエピオンを戦術機輸送車両に搭載し出発した。 あの後、シュミレーターで特訓をし操縦技術に磨きを掛けた。
最初の頃は、ガトリングで蜂の巣にされるは、ミサイルのシャワーを浴びるはで悲惨だった。
だが、徐々に攻撃を回避できるようになり、逃げ回るだけでなく相手との間合いをしっかり把握し攻撃できるようになった。
相手がAIだったからのもあるが、攻撃を完全に回避できるようになり全機撃破するまでになった。もしヘビーアームズやサーペントに乗っていたのがトロワ・バートンだったら確実に此方がやられていただろう。
俺の操縦技術も格段と上がり、エピオンの稼働率も以前までは20%だったのが40%まで上がっ
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