黄巾の章
第23話 「あー……いや、スキンシップ」
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にいる賈駆っちは、その無作法に半眼になりつつ溜息を吐く。
「まあね。実質、力のある勢力は、東の袁紹と曹操、東南の袁術ってところね。あとはそれなりに名前はあるけど、今後力をつけてきそうなのは、間違いなくその三つよ」
「北の公孫賛や、南の劉表はどないや?」
公孫賛は、北の烏丸との戦いなどで名を上げておったし、劉表は何進大将軍の右腕といわれるほどの人物や。
会うたことはあらへんけどな。
「五十歩百歩ね。公孫賛は善政しけども優政ならず……ただし、戦働きは優秀ね。公孫賛の客将が目覚しい働きをしているという報告があったけど……」
「ほ〜? どんな名前の将なん?」
「確か、趙子龍とかいう武将だったかしら? 報告書に何度か名前が書かれていたわ」
ほー……どんな武人なんか気になるわぁ。
「劉表は、政治能力はかなりのものよ。けど、戦働きはさしたるものでもないわね。ただ、補給とか裏方的な能力では諸侯の中でも一番かしら」
「ま〜あの肉屋のおっちゃんの右腕っちゅうだけのことはあるわけやな」
「口の利き方に気をつけなさい。ここをどこだと思っているの?」
なんや、賈駆っち。
心配性やの〜
「ま、そんなとこか……んで、黄巾の本拠地わかったんやろ? その辺はどないなっとんねん」
「結局、各街道や間道に諸侯の兵が援軍を塞ぐ形で配置。本拠は董重という張譲子飼いの武将が総大将として攻めるみたいね」
「董……月の親戚やの?」
「董太后の甥である方よ。序列は月より上ね。黄巾の討伐の暁には、驃騎大将軍に任じられる予定だそうよ」
「何進大将軍に対抗するためか……すでにそこまで決まっている辺り、あからさまやのー」
宮廷の中はドロドロしとって、ほんま嫌やわ。
「ただ、諸侯の中で曹操だけは、養祖父の中常侍である曹騰の進言もあって、本拠地攻めを同道するそうよ」
「ほー……なら万が一にも取り逃がすことはなさそうやな」
曹孟徳……噂に聞く限りは、相当にデキる奴とのことや。
そういや、盾二も警戒しとったらしいな。
あの盾二が……ふむ。
「まあ、そこまで決まっとるっちゅうことは、他の諸侯の恩賞も大体は決まっとるん?」
「そうね……この間、洛陽の県令である劉焉殿から、刺史や太守の支配力が弱体化しているから、という理由で州牧を設置するという案件が出て、それが承認されたのよ。それで、刺史の他に軍事権を持つ州牧にそれぞれ配置される予定よ」
「……具体的には?」
「そうね……曹操あたりには、陳留周辺の?州の州牧か、西園八校尉という新しい官職になる予定よ」
新設の官職……確かに都での武官の地位は、発言権が増すやろなぁ。
「
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