暁 〜小説投稿サイト〜
真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
黄巾の章
第23話 「あー……いや、スキンシップ」
[3/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
にいる賈駆っちは、その無作法に半眼になりつつ溜息を吐く。

「まあね。実質、力のある勢力は、東の袁紹と曹操、東南の袁術ってところね。あとはそれなりに名前はあるけど、今後力をつけてきそうなのは、間違いなくその三つよ」
「北の公孫賛や、南の劉表(りゅうひょう)はどないや?」

 公孫賛は、北の烏丸(うがん)との戦いなどで名を上げておったし、劉表は何進大将軍の右腕といわれるほどの人物や。
 ()うたことはあらへんけどな。

「五十歩百歩ね。公孫賛は善政しけども優政ならず……ただし、戦働きは優秀ね。公孫賛の客将が目覚しい働きをしているという報告があったけど……」
「ほ〜? どんな名前の将なん?」
「確か、趙子龍とかいう武将だったかしら? 報告書に何度か名前が書かれていたわ」

 ほー……どんな武人なんか気になるわぁ。

「劉表は、政治能力はかなりのものよ。けど、戦働きはさしたるものでもないわね。ただ、補給とか裏方的な能力では諸侯の中でも一番かしら」
「ま〜あの肉屋のおっちゃんの右腕っちゅうだけのことはあるわけやな」
「口の利き方に気をつけなさい。ここをどこだと思っているの?」

 なんや、賈駆っち。
 心配性やの〜

「ま、そんなとこか……んで、黄巾の本拠地わかったんやろ? その辺はどないなっとんねん」
「結局、各街道や間道に諸侯の兵が援軍を塞ぐ形で配置。本拠は董重(とうちょう)という張譲子飼いの武将が総大将として攻めるみたいね」
「董……(ゆえ)の親戚やの?」
「董太后の甥である方よ。序列は月より上ね。黄巾の討伐の暁には、驃騎大将軍に任じられる予定だそうよ」
「何進大将軍に対抗するためか……すでにそこまで決まっている辺り、あからさまやのー」

 宮廷の中はドロドロしとって、ほんま嫌やわ。

「ただ、諸侯の中で曹操だけは、養祖父の中常侍である曹騰の進言もあって、本拠地攻めを同道するそうよ」
「ほー……なら万が一にも取り逃がすことはなさそうやな」

 曹孟徳……噂に聞く限りは、相当にデキる奴とのことや。
 そういや、盾二も警戒しとったらしいな。
 あの盾二が……ふむ。

「まあ、そこまで決まっとるっちゅうことは、他の諸侯の恩賞も大体は決まっとるん?」
「そうね……この間、洛陽の県令である劉焉(りゅうえん)殿から、刺史や太守の支配力が弱体化しているから、という理由で州牧を設置するという案件が出て、それが承認されたのよ。それで、刺史の他に軍事権を持つ州牧にそれぞれ配置される予定よ」
「……具体的には?」
「そうね……曹操あたりには、陳留周辺の?州(えんしゅう)の州牧か、西園八校尉という新しい官職になる予定よ」

 新設の官職……確かに都での武官の地位は、発言権が増すやろなぁ。


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ