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腹ペコアリス
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世界にトマトに似たものがあるんだけど、それでもケチャップの味が再現できなかったから結構頑張って作ったんだ。しかし、あっちの世界では簡単に作れるのにこっちで作るのに苦労するなんてどうなってんだ」

「ゲツガ、お前ってあっちでもやってんのかよ」

「悪いかよ。こう見えても家事全般は出来るぞ」

「似合わないな」

「ほっとけ」

 そう話している内にミナトたちは食べ終えた。

「んじゃ、城に行くか」

「ああ。そういえば城の名前ってなんなんだ?」

「ジーニアス城だ。昔、そこでいろいろあった後は知らないけど、今はよく分からない」

「まあ、行ってみりゃ分かるだろ」

 そしてミナトの後を着いていく。しばらくすると、大きな城が見えてきた。城の形を例えるなら御伽噺に出てくるような城だが使われていないせいか、どこか不気味な雰囲気を持っている。現実であるもので例えるとルーマニアにあるドラキュラ城のような感じだ。

「ここか?」

「ああ。でも、SAO内での建物がまだ一年ぐらいしかたってないのに少し古くなっている気がする。ゲームの設定にはこんなものなかったはずだが……」

 また、何かすごいことをミナトが言ったが、たぶん、この言葉も気にしたらいけないだろう。そう思い、そこの部分は聞かなかったことにして、言った。

「確かに、SAOの建物が古くなるなんて聞いたことないな……俺が来たことで変わったとか?」

「まあ、それがありえるかもな。クエストだったら何か流れるだろうし」

「まあ行って見なきゃ分からないだろ」

 ミナトはそんなことは構わないと言った風に城のほうに歩き始めた。

「確かにな。いってみないとどうなってるかわからないしな」

 ゲツガもミナトの後を着いていく。アリス達、テイマーたちもその後をちょこちょこと歩き始めた。
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