腹ペコアリス
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かし、こんな階層だったんだなと思いながら観察する。すると頭の上にいるアリスが頭で髪を急に引っ張り出した。
「いた!ちょ、アリス!いてぇって!」
アリスが勝手に引っ張り出したため自分が痛くないように慎重にそして迅速にどかすとアリスが少し起こったような表情をしていた。しかし、動物の表情なんて長い間動物といた人とか機械じゃないと分からないだろう。
「おい、急にアリスが髪引っ張ってきたんだが何で急に引っ張ったか分かるか?ミナト?」
「ゲツガがさっきの空気を読まなかったからじゃないか?」
ミナトはそう素っ気のなく返す。さっきのことをまだ怒っているらしい。ミナトもアリスもよく分からんやつだと思いながらアリスを地面に下ろした。また頭の上に乗せたら髪を引っ張られると思ったからだ。
だが、アリスは今度はゲツガの足元でブーツを甘がみしてくる。しかし、これはもう何かがおかしいだろう。ゲツガはアリスが何をしたいのか考える。ふと、食事の時を思い出す。
「そういえばこいつ、肉の皿ばっかを見てたな……」
「ああ、そういえばアリスの好物は肉だったな。もしかして、なついてるんじゃなくてアリスは肉を食いたくてゲツガにくっ付いていたってことなんじゃないか?」
「そうなのか?」
ミナトにそう聞いてからアリスを持ち上げる。
アリスの目はどことなく自分ではなく肉を欲しそうな顔をしている?のか。まあ、肉を出したら食らいつきそうな勢いの顔をしている。
「まあ、アリスは肉が大好物だから仕方ない。しかし、そこまでアリスが執着するなんて珍しいな。料理スキルどのくらいなんだ?」
「まあフルコンプしてる。それに、いろいろな種類の調味料も持ってるな」
「それだから、アリスがゲツガの肉料理を気に入ったんだろ。まあなるべく早くやることをオススメするよ。案外、アリスって結構短気だから速めにやらないと自分が困るからな」
そう言ってるとアリスの口から若干よだれがたれてくるのが見える。確かに自分にとって厄介かもしれない。かまれたりしたら絶対に痛いだろうし。
ゲツガは溜め息を吐きながらアリスを下ろすと、すぐに保存していた干し肉を取り出し、調味料をかけてパンに野菜とともに挟む。そして、それをアリスの前におく。アリスハそれを見た瞬間、すぐにかぶりつき食べ始めた。
「すごい手際のよさだな。さすがフルコンプしてるだけのことはあるな」
「まあな」
そう言ってもう四つ作ってミナトに渡す。
「ホラ、お前にも。あまりは他の奴らにやってくれ。そいつらも食べたそうにしてるからな」
そう言うとミナトはそれをもらい食べ始めた。
「あ、うまい。しかも、この味って……ケチャップじゃん!」
「お、正解。この
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