暁 〜小説投稿サイト〜
DQ1長編小説―ハルカ・クロニクル
Chapter-2 第8話
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話

「そう、それがいい」
ハルカは証拠となる品がなければ認められない、そう判断したのだ。
一旦、鍛える為に外に出て、凶暴な方のキメラや、お金持ちのモンスター、ゴールドマンなどを何体も何十体も倒していった。
その際、聖なる祠の近くまでには行ったものの、当然入ることはしなかった。
(今は入らない、けれどいつか入るからな)
そうハルカは心に誓った。

数時間後、集落に戻り、そこで一晩を過ごした。
「お主はもしかして古の勇者ロトの子孫か何かかね?」
老人(言い忘れていたが、自分は長老だと言った)が、ハルカの姿を見てそういった。
「……!?何故判ったのです?」
「当たりか。まあ、理由になってないかも解らんが、お主以外にここ周辺の魔物と渡り合える人間など、ほとんどいなかったからな。おぬしはただの人間ではない、もしかしたら特別な人間である、そしてお主は勇者ロトの子孫ではないかと思ったのじゃ。わし等はここで自給自足しながら生きているのであって、一歩も外に出たことはない。外部の情報は、魔物が旅人を襲った際に頂戴したものや、事切れた旅人からのメモを頂戴して得ているのだよ」
長老は淡々と語った。確かにあまり理由にはなっていないかも知れないが、魔物のことを考えると、納得できた。
隣にいた孫娘らしき若い女が、
「では、とらわれのお姫様も助けるのですよね?……私、ローラ姫は憧れる方ですから、心配で」
と言った。ハルカは大きく肯いた。
「もちろん、今、そのために僕は鍛えているのです」
「そうか。……お主には期待している。竜王軍を倒すほどの若者であると、頑張るのだぞ」
「……解りました。僕が、何としてでも任務を遂行させていただきます」
長老とハルカは固い握手を交わした。
そして、しばらくして夜が明けた。

さらに数日後、ハルカは沼地の洞窟前に立っていた。
「今、リベンジの時。セサヴァー、今度はお前を倒す。そして、僕は、ローラ姫あなたを助け出して見せます!」
そう誓い、洞窟の中へ突入を決行した。
いよいよ、決戦の時だ。

――次回から、Chapter-3。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ