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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第十七幕 「転入生は突然に」
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きっと恐らく空耳なのは確定的に明らかだ。はて、自分の妖怪の知り合いはいないはずだが。
あ、そうか。妖怪もTVか新聞で俺の顔と名前を知ったのか。最近の妖怪はハイカラだなぁ。
一夏を見て一時的に動きの鎮静化したタイミングを見計らってユウが一夏の背中を押す。
「ほら一夏!今のうちに鈴を説得して!」
「ははは、おまえは何を言っているんだユウ。あの妖怪は確かに鈴に似てるけど、世界には同じような顔をした人が30人くらいはいるって言うだろ?妖怪だってそうかもしれ・・・」
「本・物・だよ!!むしろどこから妖怪だっていう発想が湧いたの!?現実逃避してないで止めるよ!!」
「だって・・・どう止めるっていうんだよ!っていうかアレ本当に鈴なのか!?」
「 グ オ ォ ォ オ オ ォ ォ ォ オ ! ! 」
もう女の子云々以前に人があげちゃいけない雄叫びを上げる鈴。どこぞの暴走した人型決戦兵器みたいである。
昔から見た目以上に強くはあったが・・・ねぇ?流石に何故鈴が此処に?という理由は当たりがついている。
恐らく中国からの転入生が鈴だったということだろう。だが・・・何故怒り狂っていらっしゃるのかが分からない。
ただ、一つだけ分かることがある。どうやら俺はこれからあれを止めなければならないらしい。
マジで体が震えてきやがった・・・今の鈴は本当に怖いんですが!
状況を収拾できずに手をこまねいていたジョウさんが意を決したように足を踏み出す。
「くっ・・・こうなったら止むを得ん!シャル、一夏!ガジェットエクストリームアタックを仕掛けるぞ!!
ユウはその隙をついて縄かワイヤーで取り押さえろ!!」
「合点承知の助だよ!あと技名には突っ込まないよ!」
「良く分からないけど・・・もうやけくそだぁ!!」
「ゴメンね鈴!恨まないでよ!?」
その後、4人の決死の特攻と加勢に来た箒の協力もあって、何とか暴走転入生を止めることに成功した。しかし被害は大きく、2組の教室と2組担任教師の心は廃墟同然と化したのであった。
= = =
さて、ようやく落ち着きを取り戻した凰鈴音こと鈴。未だに暴走に危険があるため特殊ワイヤーで簀巻きにされている。いたずらをした子供を諭すような口調でジョウが鈴に質問する。
「さて、鈴。本当はいろいろ積もる話もあるがとりあえず聞いておく。・・・何で暴れたんだ?」
「・・・っ!だって・・・だってぇ・・・!!」
「「「だって?」」」
涙ぐんだ鈴は魚のようにビチビチ跳ねながら一夏、ユウ、ジョウの3人をキッと睨みつける。
その瞳には先ほどと同じ、怒りと哀しみに満ちている。いったい何が理由でこんな愚行に至ったのか・・・それは。
「あんた達が悪いのよ!!」
「「「・・・・・・???」」」
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