クリスVS一子
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掻き消えた様に見えたが実際は違った。
……悪いわね福本君。ミニ震皇拳発動っと。
千李は拳を握る。
外見的には変わっていないように見えるがその実カメラの中では悲惨なことが起きている。おそらく内部のメモリだけを破壊したのだろう。
それだけすると千李は再び一子とクリスに向き直った。
すると大和に後ろから抱きついた百代が声をかけてきた。おそらく先ほどの気を感じ取ったのだろう。
「姉さん。さっき何した?」
「え?千李姉さん何かしたの?」
百代が問うと大和も気になったようで百代と同じく千李に問うてきた。
二人の質問に対し千李は唇に手を当てながら言った。
「ん〜?ヒミツ♪」
答えると共に千李は軽くウインクをした。
「まぁ悪いことじゃなさそうだからいいけどな。っと始まったな」
「ええ」
見ると一子が薙刀を鋭く振り回していた。
パッとみで見ると一子が一方的に斬撃を繰り出しいるが百代と千李は真剣な面持ちでそれを見ていた。
ふと百代が口を開いた。
「なぁ姉さん。ワン子は攻めが単調すぎないか?」
「そうね。おそらくアレじゃクリスには届かないでしょうね」
百代の質問に千李は静かに答えた。
そして一子がひときわ大きな声を上げた。
「もらったァーー!!!!!!」
一子は踏み込み鋭い小手を放つがクリスはそれを一呼吸で華麗によけた。
「今の避けたのはやるわね。でも次はないわっ」
立て続けに追撃を放ち、はたから見れば確実に一子が押しているように見えるがクリスは全ての攻撃を無駄な体力を消費せずによけ続けている。
その様子に一子が苛立ってきたのが千李には手に取るようにわかった。
「まったく、朝教えたこともう忘れてるし。そろそろクリスの目も慣れてきた頃だろうし確実に次で来るわね」
その千李のつぶやきに百代は静かに頷くと同時に踏み込むクリス。
「やーっ!!」
クリスは突きを放つ。
その突きを間一髪すれすれで反応し回避する一子。
一子がよけると二人は間合いを取り直す。
クリスの攻撃速度に周囲が静まり返るが翔一や岳人が驚きの声を漏らした。
京もクリスの突きの迅さが尋常でないことに気づきつぶやいた。
「ワン子……次間合い入られたら終わりだよ」
一子の行動に千李はため息をついた。
「フェンシングは一撃必殺。一瞬でも隙を見せればそこで終わりって朝言ったはずなんだけどきいてなかったのかしらねあの子は」
千李は腕を組み一子を見る。
「姉さん?顔が怖いぞ?」
千李の様子に百代が話しかけてきた。
「だって朝話したこと全部忘れてるん
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