序章 出会い
第12話 記憶の傷跡
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の姿―――――。
死に物狂いで走り続ける幼い頃の俺の姿―――――。
1人の男が放った黒光りする銃弾―――――。
放たれた銃弾が、幼い頃の俺の右腕を掠り、辺りに鮮血が飛び散る―――――。
ア?「あぁ・・!ぁぁあ・・・!」
体全身が激しく震えだす。胸が苦しくなり、吐き気が襲う。めまいが襲い、視界が揺らぐ。麻痺し、手や足の感覚を失う。ドクンッドクンッドクンッと、心臓の脈打つ音が速くなる。
俺は仰向けからうつ伏せになり、地面に生えていた草を掴む。
ア?「・・ぅ・・・ぅぁああ・・・!ぅ、ぅぎ・・・・!ぐああぁあああぁぁぁああああああああああああっ!」
“安らぎの森”に、俺の悲痛な叫び声が響き渡った。
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ア?「ハァ・・・ハァ・・ハァ・・・・ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・ハァ・・・・・」
やっと痛みが収まった時には、冷えて乾いたはずの汗が再び溢れ出し、俺は汗でびしょびしょだった。俺は呼吸を整える為にまた地面に仰向けになった。
この痛みの原因は、俺が幼い頃に負った火傷の跡だ。俺はこの火傷の跡を“記憶の傷跡”と呼んでいる。この傷跡のせいで、俺は14年間苦しんできたんだ。なぜかは・・・言えないな。
そういえば、妖精の尻尾の魔道士は皆、俺みたいな・・・いや、俺以上に、悲しくて、辛い過去を背負って生きている人がいるんだよな。だったら、俺の事、信じてくれるのかな?
ア?「ハァ、ハァ、ハァ・・妖精の・・・尻尾・・・か。・・・よしっ!」
俺は起き上がるのと同時に決心がついた。
妖精の尻尾に入る事をっ!
アイツ等なら、信じる事が出来るはずだ。いや、絶対に信じれるっ!こんな感情を持ったのは、シラカバの街の人達以来だ。
それに、Trick Wanderlandの時に出会った緋色の髪に、なぜか鎧を身に着けた俺と同い年くらいの彼女に、俺は一目惚れをしてしまった。し、しかも、初恋だ・・・/////////////////こ、これが、恋ってものなのか・・・//////////////////
確か、妖精の尻尾のギルドがあるマグノリアは・・・この森を抜ければすぐだ。近くて助かる。
ア?「よしっ!行くか。」
俺は荷物をまとめてマグノリアにある唯一の魔道士ギルド、|妖精の尻尾
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