暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
無印編 破壊者、魔法と出会う
18話:雄叫び 流れる涙は誰の為に
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!! 〉
「はっ!」

「よ、余は…まだ…!」

カードを装填する事で、十四枚のホログラム状のカードが現れる。それと同時に士は飛び上がる。
転がったジャーク将軍は呟きながらゆっくりと立ち上がる。

〈 Dimension kick !! 〉
「はああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ぐあああぁぁぁぁぁぁぁ!?」

だが、完全に立ち上がった時にはもう、士はカードを通過し、飛び蹴りを放った。
見事食らったジャーク将軍は、爆発し消滅した。

「やったぁ!」
「彼は…ほんとにすごいな…」
「士君…!」

なのは達がそういうが、視界にはジャーク将軍が爆発した事でできた爆煙で、士の姿が隠れていた。
爆煙が晴れるとそこにはディケイド――士が佇んでいた。完全に晴れると、士は変身を解いた。

その目には…その頬には――涙が流れていた。

「士君…?」

「……くそ…!」

なのはが呟くと…士の声が小さく聞こえてくる。
俯いている表情は、後悔の色しか見えない。強く噛んだ歯からはギリッと大きな音が出る。



「畜生おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


そして士は勢い良く顔を上げ、大きく吠える。その雄叫びは、虚しく響く。
士の頬を伝った涙が、冷たい地面を小さく濡らした。



 
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