暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
無印編 破壊者、魔法と出会う
18話:雄叫び 流れる涙は誰の為に
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飛び散る赤い鮮血。覆いかぶさる影。
力なく倒れていく体を、後ろにいる人が支える。




「―――プレシア!」




後ろから倒れる体を支えた人物、士が叫ぶ。金色の影に斬られたのは、士を庇って前に出たプレシアだったのだ。

「プレシア……おい、プレシア!目ぇ覚ませ!!」
「母さん!!」

プレシアは斬られた所為で気を失ってしまっていた。それでも士は支える体を振らし、プレシアの名前を叫ぶ。後ろにいたフェイトもプレシアの側までやってきて泣き叫ぶ。

「しくじったか……」
「っ!?スティンガーブレイド!」
「ディバインシューター!」

金色の影はそう呟き、再び剣を構える。だが、それを察知したクロノとなのはがそれぞれ魔法で牽制する。金色の影はそれを軽々しく飛んで避ける。

「母さん!母さん!」
「くっそ!てめぇ!!」

フェイトは何度もプレシアに呼びかけ、士は遠ざかった金色の影を睨みつける。
金色に光る影―――金色のボディで身を纏い、金色の仮面をつけた大柄の男。手に持つ大剣からプレシアの血がポタポタと落ちていた。

「この野郎…よくも!」
「元はそちを狙ったのだぞ、ディケイド。そちの持つジュエルシード……渡してもらうぞ!」

その大男の名は――――ジャーク将軍。
過去、『仮面ライダーBLACK RX』が戦った、クライシス地球攻撃兵団の最高司令官。

ジャーク将軍は、持つ大剣の切っ先を士に向ける。士もそれを見て奥歯をきしませ怒りを露にする。

「こぉ…のぉぉぉぉぉ!!」
「っ!?士君!」
〈 KAMEN RIDE・DECADE! 〉

プレシアをフェイトに任せ、士は走りながらディケイドに変身する。ライドブッカーを剣に変え、ジャーク将軍に切り掛かる。ジャーク将軍も向けていた大剣で迎え撃つ。

「うおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「フンッ!ハァッ!」

「母さん!目を覚まして!」
「クロノ、僕達で彼女の治療を!」
「わかってる!」

フェイトが支えるプレシアの元に、ユーノとクロノがやってくる。二人で、プレシアの傷の治療を始めるが、やはり傷口が大きすぎ、出血も相当なもの。最悪の状況に二人は苦い顔をする。

「このぉぉぉ!!」
「ハァア!」

剣と剣が交錯するたび、火花散る。士はプレシアを斬られた怒りをぶつけるように剣を荒々しく振る。だがそれが逆に仇になり、士に隙を作ってしまう。

「フンッ!」
「がっ、ぐああ!」

その隙をつき、ジャーク将軍は剣を振るう。士は一、二歩下がるが、その勢いは止まらない。すぐにライドブッカーを振りかぶり、ジャーク将軍と鍔迫り合う。

「なんでお前らはそうやって…人をあざ笑うような行動ができるんだ!?」

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